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セミナー 整調の違いによるタッチの違いの体感 - 2013.12.23 Mon

寒い年末です。
しかし、今年最後のピアノ工房セミナーにあちこちからお越しいただき、大変充実した時間となりました。

今回の内容は「整調の違いによるタッチの違いの体感」ということで、ピアノのメカニックを調整する際にどんな作業になるか、またどんな感触に変化するかを体感していただきました。

また技術者が行う整調の種類を知っていただき、グランドとアップライトとの違いも見ていただきました。

PC220011.jpg




弾き手はピアノを鍵盤とペダル以外は触りません。
その触り心地、弾き心地で色んな物を感じて、言葉で表現します。

今回今まで弾いたピアノの感触を言葉に表してくださいと、問いかけると。

敏感
反応が良い、悪い
こもっている
響きがない
浅い、深い
軽い、重い
打鍵と音がずれている
戻りが良い、悪い
鍵盤の戻りが遅い

という言葉が出てきました。
この内、良いピアノのことを指している言葉はたった2つしかありません。
後は全て悪く感じた言葉です。

技術者が聞きたい言葉は最初の言葉「敏感」です。
後は技術者が何らか正常に直す作業が必要になっているピアノでしょう。
そういうピアノが多いという裏返しかもしれません。

20131222142437.jpg


いろんな作業内容をお話しました。
ピアノを使って実践も行いました。
これらは単独の作業ですが、実際にはいろんな作業が絡んで作り上げていくので、
どの作業を選ぶかが技術者のセンスかもしれません。
また弾き手の、感覚を表現した言葉を、理解したうえで技術に変えるのもセンスが問われる部分でしょう。

ピアノに行う作業内容は限りがあって決まっていますが、弾き手の表現する言葉は無限です。
この無限との出会いがまた面白いのです。

20131222141555.jpg


次回は3月の予定です。

● COMMENT ●

ありがとうございました

セミナーを受けてみて、先ずはちゃんと整調されたピアノを触ってみてからタッチ云々言わないといけないな…と思った次第です。敏感過ぎて手に追えないってのは、それだけ普段は敏感さに欠けるピアノを触っているってことでしょうし。
3月のセミナーも、また行きますよ!

Re: ありがとうございました

うさま そうです、きちんときれいなピアノで基準を作ってください。
そのためにも是非素晴らしいピアノをかわいい娘さんたちのためにも!


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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