ペトロフ納品 - 2015.01.14 Wed
ペトロフのアップライトの納品調律に伺いました。
これからピアノを習うというU様の4歳のお嬢さん。
U様のこだわりは音の良いピアノ、そしてお部屋に合う色とデザインと予算。
昨年にお話をいただき、いろいろと探した結果、ペトロフの定番モデルのデミチッペンデール(猫足)を見つけてお勧めしました。
決めていただいてから作業させていただきました。
ペトロフの思い出はどうしてもイタリア時代にさかのぼってしまいます。
25年ほど前のイタリア時代に本当によく調律をしていました。
イタリアでは人気のピアノでした。
そのペトロフの技術者ジョセフがイタリアで販売されたピアノを点検しに来ていたので、よく会って交流していました。

これからピアノを習うというU様の4歳のお嬢さん。
U様のこだわりは音の良いピアノ、そしてお部屋に合う色とデザインと予算。
昨年にお話をいただき、いろいろと探した結果、ペトロフの定番モデルのデミチッペンデール(猫足)を見つけてお勧めしました。
決めていただいてから作業させていただきました。
ペトロフの思い出はどうしてもイタリア時代にさかのぼってしまいます。
25年ほど前のイタリア時代に本当によく調律をしていました。
イタリアでは人気のピアノでした。
そのペトロフの技術者ジョセフがイタリアで販売されたピアノを点検しに来ていたので、よく会って交流していました。

ペトロフ GP これで差が出るプレップアップ2 - 2011.01.12 Wed
ペトロフ GP これで差が出るプレップアップ - 2011.01.06 Thu
ペトロフ プレップアップ2仕上げ - 2010.08.09 Mon
ペトロフ プレップアップ1 - 2010.07.30 Fri
K様が購入されたペトロフのグランドピアノ、これを調整させていただくことになりました。
このピアノは技術者で変わるといっても過言ではないピアノです。
つまり、素材は良いのに、それを仕上げる技術で完璧に施されていないということです。
どこまで手を入れるかは見極めた技術者次第ということです。
戦前のものはすばらしい技術ですばらしいピアノを作っていっていましたが、戦後、社会主義国となって、どんどん落ちていきました。
1980年代になると、それはもう、何じゃこりゃという状態のものが平気で出てきていました。
これらをイタリア時代にいやというほど触ってきたのですが、でも音色はどのメーカーにも無い暖かい、深みのある音がしていました。
冷戦が終わって、技術が向上して、どんどん良くなっていったペトロフをここ数年前まで知りませんでしたが、お客様のお声から、今のペトロフは違うということをお聞きして、実際に扱う機会があり、そのすばらしさを再確認できました。
今回、K様は購入の際、中身はいっさい触らず、そのままご自宅まで運ばれ、その仕上げ調整(プレップアップ)を頼まれました。

このピアノは技術者で変わるといっても過言ではないピアノです。
つまり、素材は良いのに、それを仕上げる技術で完璧に施されていないということです。
どこまで手を入れるかは見極めた技術者次第ということです。
戦前のものはすばらしい技術ですばらしいピアノを作っていっていましたが、戦後、社会主義国となって、どんどん落ちていきました。
1980年代になると、それはもう、何じゃこりゃという状態のものが平気で出てきていました。
これらをイタリア時代にいやというほど触ってきたのですが、でも音色はどのメーカーにも無い暖かい、深みのある音がしていました。
冷戦が終わって、技術が向上して、どんどん良くなっていったペトロフをここ数年前まで知りませんでしたが、お客様のお声から、今のペトロフは違うということをお聞きして、実際に扱う機会があり、そのすばらしさを再確認できました。
今回、K様は購入の際、中身はいっさい触らず、そのままご自宅まで運ばれ、その仕上げ調整(プレップアップ)を頼まれました。

ペトロフがやってきた!Vol.4 - 2008.05.04 Sun
最後の仕上げ整音です。
とその前に、もう一カ所掃除がありました。
とその前に、もう一カ所掃除がありました。
写真の丸い棒、これは右ペダルを踏むと動いて、ダンパー全部を持ち上げる役目のものですが、これが結構汚れています。
金属とクロスの摩擦なので、雑音が鳴らないようにしますが、メーカーによっては油系のものを塗ったりしてきます。
するとそこにホコリが付着して、棒の表面がザラザラのヤスリ状になり、逆に緑のクロスを摩耗させることに繋がります。
ほんの数年で交換ということもありました。
いろんな意味での掃除は、後々作業がしやすいようにということと、消耗を極力抑え長持ちさせるためでもあります。
昔と違って材質が低下しているこの時代だからこそ必要だと考えます。
昔と違って材質が低下しているこの時代だからこそ必要だと考えます。
そして整音。

音を聴いて、う~んもうちょっと伸びが欲しい、、、低音、中音、高音のバランスが悪い、、、ppが硬い、、、これらを考えて針を入れていきました。
見事、一本も針が入っていません。ジャリジャリという感触でした。
素材は良いから、やれば良い音になるのに。
音を聴いて、う~んもうちょっと伸びが欲しい、、、低音、中音、高音のバランスが悪い、、、ppが硬い、、、これらを考えて針を入れていきました。
見事、一本も針が入っていません。ジャリジャリという感触でした。
素材は良いから、やれば良い音になるのに。
針跡を消します。
さっそく今日お客様がみえて、他で弾いたペトロフと比べてくださいました。
開口一番「違う!全然違う!」
中欧の雰囲気と音楽のイメージがご自身のイメージに合った形になったということでした。
開口一番「違う!全然違う!」
中欧の雰囲気と音楽のイメージがご自身のイメージに合った形になったということでした。
愛情をたっぷり注ぎ込んだピアノになったと思います。
自画自賛は危険ですが、、、。
自画自賛は危険ですが、、、。
ペトロフがやってきた!Vol.3 - 2008.05.02 Fri
昨日に引き続きペトロフの、いやチェコ製品ならではの調整をご紹介します。
自国で生産している部品だからいろんなチェコ製のピアノによく見られることなのですが、
自国で生産している部品だからいろんなチェコ製のピアノによく見られることなのですが、
鍵盤奥に着いている真鍮の部品(キャプスタン)ですが、
まわりの面取りが悪くギザギザしています。
真ん中に見える輝いているのが磨いて仕上げたものです。
過去にこのギザギザキャプスタン・ピアノに当たり、苦労したことがありました。
この真鍮の上にはアクションのフェルト部分が乗ります。
そして常に摩擦が起きている場所です。
ギザギザ、バリが出ている状態ですと、そのフェルトを削ってしまい、穴があいてしまいます。
この真鍮の上にはアクションのフェルト部分が乗ります。
そして常に摩擦が起きている場所です。
ギザギザ、バリが出ている状態ですと、そのフェルトを削ってしまい、穴があいてしまいます。
そのとき見たピアノは案の定まだ新しいのに穴があいて、引っかかるタッチになっていました。
もう一歩きれいに仕上げてくれれば良いのにと思ってしまいます。
ペーパーでギザギザのバリを削り落とし、
バフで磨き上げます。
左側が仕上げたものです。
これでスムーズな滑りが出てきました。
そしてアクションを付けて、魔法のランプ(ただのアルコールランプ)でねじれたハンマーの傾きを調整します。
日本では電気のアイロンで一カ所だけをつまんで暖めて調整するのですが、熱すぎるのと、暖める範囲が狭いためヨーロッパでは決して使いません。
アルコールの柔らかい熱で全体を暖めて調整します。
調律、整調を仕上げ次は最後の整音です。
ペトロフがやってきた!Vol.2 - 2008.05.01 Thu
今日から調整に入りました。
ペトロフは日本に入ってからほとんど何もされないまま、お店に並ばれていきます。
後はお店の技術力での手入れ次第です。
ペトロフは日本に入ってからほとんど何もされないまま、お店に並ばれていきます。
後はお店の技術力での手入れ次第です。
そこで、最初の手入れが非常に大切になってきます。
これで、ピアノの寿命が決まると言っても過言ではありません。
しかも良い音で長く弾き続けるためにも!
これで、ピアノの寿命が決まると言っても過言ではありません。
しかも良い音で長く弾き続けるためにも!
某国産メーカーはこの鍵盤の骨組みが紙の圧縮だったり、木というものを使わなくなってきている中、このペトロフは未だにしっかりとした材質のものを使用しています。
これを見てホッとしました。
この20年でかなり変わったのかと思っていましたが、ちょっと洗練されて帰ってきたような感じです。
どのメーカーでもそうですが、工場での汚れというのがピアノに付いてきます。
それをしっかりと掃除をして、滑らないと行けないものは磨いて、動きをスムーズにします。
この鍵盤の赤いクロスにもびっしり汚れが着いていました。
しっかりと一本一本汚れを拭い取ります。
ここで赤いクロスの剥がれを発見!
昔はこのクロスを一つ一つ膠で貼付けていたものですが、次の時代はボンドになり、今はアイロンでジュッのアップリケです。
これはスタインウェイもそうなってきているので、この時代の変化は仕方ないでしょうね。
スタインウェイのもよく剥がれたりしています。
こういう作業で見つかるものです。
鍵盤の赤いクロスが接触する部分のピン(金属)も磨きます。
すると結構ピンの表面がキズが着いていたり、汚れがあったり。
鍵盤の上下運動の摩擦に影響が出て、タッチが重くなります。
鍵盤の最後はピン一本一本の摩擦抵抗を見ながら接触面の調整です。
ベヒシュタイン同様総アグラフですが、ベヒシュタインほどこの特徴が出ていないような気はしますが、本当にきれいにまとまっています。
次からはアクションの調整に調律、整音です。