ワーグナーの整音 - 2008.04.24 Thu
国産のピアノでWAGNERというピアノがあります。
このピアノは2つのメーカーで過去製造されていたもので、写真の花文字が旧アトラスピアノ社、大文字のブロック体のものが東洋ピアノです。
大手取扱店のブランドであったため、扱いを辞めた時点で15年ほど前に姿を消してしまいました。
このピアノは2つのメーカーで過去製造されていたもので、写真の花文字が旧アトラスピアノ社、大文字のブロック体のものが東洋ピアノです。
大手取扱店のブランドであったため、扱いを辞めた時点で15年ほど前に姿を消してしまいました。
このピアノに整音を施したのが1年ほど前で、その持ち主のS様からのご要望でもありました。
というのも国産ピアノでしっかりとした整音作業を行っているメーカーはあまりありません。
このピアノもすごく硬い音で、金属で叩いているかのような音で、強弱も付けられず、ずっとマフラーペダルを使用されていたとのことです。
というのも国産ピアノでしっかりとした整音作業を行っているメーカーはあまりありません。
このピアノもすごく硬い音で、金属で叩いているかのような音で、強弱も付けられず、ずっとマフラーペダルを使用されていたとのことです。
でもピアノ教室でベヒシュタインを弾き、発表会ではタローネを弾き、そしてピアノ工房企画にも参加いただき、ピアノとはどういうものか、どういう音があるのかを感じ取ってのご依頼でした。
整音をやったらそのピアノがスタインウェイのような、ベヒシュタインのような音になるわけではないのですが、そのピアノに合った、置かれているのお部屋に合った音色が作れます。
ほとんど何も施していないハンマーでした。
そして今回は弾いての変化などでの音色のばらつきのご指摘を受け、再度整音の微調整でした。
S様の耳がどんどん良い音を聴くという耳になってこられています。
また、タッチもその良い音を出すためのタッチになってきているのにも驚きました。
環境は大切ですね。
どうぞこれまで以上にいろんなピアノ、音楽を奏でてください。
国産福山ピアノ - 2007.06.29 Fri
関東出張を終え、帰阪しました。
なんか、ホッとします。
なんか、ホッとします。
関東最終日にまた、面白いピアノとの出会いがありました。
I氏宅にあるピアノ、P.Welce(ヴェルチェ)


聞き慣れないピアノですが、実はこれは東京のあの有名な福山ピアノのブランドです。
しかも戦後間もない頃の材料が乏しい時代のもので、涙ぐましい工夫がされていました。
しかも戦後間もない頃の材料が乏しい時代のもので、涙ぐましい工夫がされていました。
響板には
「先生とともに進む福山ピアノ」FUKUYAMA PIANO

こんなことが書かれているのにはびっくりです。
写真では見にくいかもしれませんが。
「先生とともに進む福山ピアノ」FUKUYAMA PIANO
こんなことが書かれているのにはびっくりです。
写真では見にくいかもしれませんが。
そして中の部品にも当時技術者が使っていたものが出てきました。

鍵盤の深さを調整するための紙です。
鍵盤の深さを調整するための紙です。
この四角いのを広げると

何やら日本政府が発行している切符のようです。
70円
いったいなんなんでしょうか。
興味津々です。
何やら日本政府が発行している切符のようです。
70円
いったいなんなんでしょうか。
興味津々です。
そして名刺か手紙と思われる紙で作られていました。

このように大事に使われて、またしっかりとメンテナンスまでしていただけることが、このように次の世代の方へのメッセージにもなることを実感しています。