大修理 スクエアーピアノ8 完成納品 - 2011.07.23 Sat
予定よりずいぶん遅れてしまいました。
ようやく完成したスクエアーピアノの納品ができました。
台風で運べるかと思いましたが、うまい具合に時間差を使ってくれたようです。
完成の写真がこれです。

無事に納品ができました。
古いビルに雰囲気あるスタジオを構えられている、SWEET STRINGSの松井様の所有です。
1900年代初頭~1940年代頃のSwing, Jazz, Hawaiian, Ragtime, Manouche Swing等を最も得意とする弦楽器演奏家・作編曲家集団で世界で活躍されていらっしゃいます。
されている音楽がこのスクエアーピアノの国と年代ともピッタリで、お部屋にもマッチしていい雰囲気です。
納品されている実況です。↓
ようやく完成したスクエアーピアノの納品ができました。
台風で運べるかと思いましたが、うまい具合に時間差を使ってくれたようです。
完成の写真がこれです。

無事に納品ができました。
古いビルに雰囲気あるスタジオを構えられている、SWEET STRINGSの松井様の所有です。
1900年代初頭~1940年代頃のSwing, Jazz, Hawaiian, Ragtime, Manouche Swing等を最も得意とする弦楽器演奏家・作編曲家集団で世界で活躍されていらっしゃいます。
されている音楽がこのスクエアーピアノの国と年代ともピッタリで、お部屋にもマッチしていい雰囲気です。
納品されている実況です。↓
大修理 スクエアーピアノ7 - 2011.05.03 Tue
大修理 スクエアーピアノ6 - 2011.04.17 Sun
大修理 スクエアーピアノ5 - 2011.04.07 Thu
大修理 スクエアーピアノ4 - 2011.03.31 Thu
なかなかここまでの修理は無いのですが、ピン板の交換です。
今のピアノですと本体に埋めこんであったり、接着してあったりと、かなり大変で、交換どころか寿命ですね、となってしまうのですが、今回はなんとしてでも直します!
そもそもピン板とは?
ピアノの弦の高い張力を支えるチューニングピンが打ち込まれている板です。
通常は鉄骨の下に隠れて見えません。
しかし、今回は調律をしていて、保持がうまくいかず、見えないピン板がどうなっているかを想像して、交換しなければ直らないという判断を下しました。
外して案の定、

ちょっと見にくいかもしれませんが、上がオリジナルで下が新しいピン板です。
オリジナルは厚さ30mmほどに3枚の板の張り合わせで、その張り合わせが剥がれてきています。
こういう箇所がいくつもありました。
下の板は厚さ2mmの板が12層にもなって作られています。
今のピアノですと本体に埋めこんであったり、接着してあったりと、かなり大変で、交換どころか寿命ですね、となってしまうのですが、今回はなんとしてでも直します!
そもそもピン板とは?
ピアノの弦の高い張力を支えるチューニングピンが打ち込まれている板です。
通常は鉄骨の下に隠れて見えません。
しかし、今回は調律をしていて、保持がうまくいかず、見えないピン板がどうなっているかを想像して、交換しなければ直らないという判断を下しました。
外して案の定、

ちょっと見にくいかもしれませんが、上がオリジナルで下が新しいピン板です。
オリジナルは厚さ30mmほどに3枚の板の張り合わせで、その張り合わせが剥がれてきています。
こういう箇所がいくつもありました。
下の板は厚さ2mmの板が12層にもなって作られています。
大修理 スクエアーピアノ3 - 2011.03.11 Fri
ピアノの命でもある、響板の修理になります。
響板はピアノでは9mm前後の厚みがありますが、幅10cm位の板を貼りあわせたものでできています。
その継ぎ目で割れが生じてきます。
乾燥と、湿気の繰り返し。
日本ではまだ、過乾燥は欧米より少ないですが、現在の住宅環境で、かなり過乾燥も増えてきています。
昔のすきま風が吹く、なんてことはあまりなくなってきました。
アメリカなどではどんな一流のピアノでも響板が割れてしまうので、響板ごとごっそり交換してしまうという修理が多いのですが、オリジナルの響きというのがどうなってしまうのでしょうか。
このスクエアーピアノは響板自体、現在のピアノと比べて小さいので、割れもさほど大きくはありませんでした。
それより、駒の痛みのほうが大きいです。
巻線も現代のピアノよりかなり太く、テンションが高くなっているせいかもしれません。

響板割れの修理が終わり、ベースの駒も仕上がりました。
響板はピアノでは9mm前後の厚みがありますが、幅10cm位の板を貼りあわせたものでできています。
その継ぎ目で割れが生じてきます。
乾燥と、湿気の繰り返し。
日本ではまだ、過乾燥は欧米より少ないですが、現在の住宅環境で、かなり過乾燥も増えてきています。
昔のすきま風が吹く、なんてことはあまりなくなってきました。
アメリカなどではどんな一流のピアノでも響板が割れてしまうので、響板ごとごっそり交換してしまうという修理が多いのですが、オリジナルの響きというのがどうなってしまうのでしょうか。
このスクエアーピアノは響板自体、現在のピアノと比べて小さいので、割れもさほど大きくはありませんでした。
それより、駒の痛みのほうが大きいです。
巻線も現代のピアノよりかなり太く、テンションが高くなっているせいかもしれません。

響板割れの修理が終わり、ベースの駒も仕上がりました。
大修理 スクエアーピアノ2 - 2011.02.21 Mon
大修理 スクエアーピアノ - 2011.01.13 Thu
スクエアーピアノの不思議 - 2008.07.17 Thu
今回伺ったのはギター奏者の松井朝敬さん宅で、そこには古いスクエアーピアノが置かれていました。
1900年代初頭~1940年代頃のSwing,Jazz,Hawaiian,Ragtime,Manouche Swing 等を最も得意とする弦楽器演奏家・作編曲家集団の創始者です。詳しくはこちら。
お部屋には何本もギターがぶら下がっており、バンジョー、ウクレレなど年代物の楽器がこだわりを持った形で置かれていました。
ここになぜかスクエアーピアノが、、、

アメリカ、ニューヨーク製のMATHUSHEK PIANO です。

1852年創業ということでスタインウェイの前の年ですね。
1958年まで記録がありますが、その後は無くなってしまいました。
2005年に復活したそうですが、50年を経て復活したピノはどんなんでしょう。

構造上結構調律が難しかったりしますが、88鍵ありしっかりしたピアノです。

アクションです。


あまりこれらのピアノに関しては詳しくないのですが、調整していておもしろいです。
現在では使われていない構造があったり、それをどこかが採用していたり。
ホンの少し紹介しますと、

この写真の奥に見える緑のバーがあります。
左のペダルを踏むことにより普通は鍵盤が右にずれますが、この構造は緑のバーが上がり、鍵盤の後ろを持ち上げます。
すると、鍵盤全体が5mmほど下がり、ハンマーも半分上がり打弦距離が短くなり音量が小さくなります。
アップライトの構造に似ています。
現行ピアノでこの方式を使っているのがイタリアのFAZIOLIの4本ペダルコンサートグランドです。
いろんな材質がしっかりとしていて現在まで使われているのだなと実感します。
また、その意味を理解してくださっている松井さんだからこそ、この楽器も活かされているのだと思いました。