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鍵盤のふた - 2016.09.21 Wed

武生国際音楽祭2016も終わり、大阪に戻って通常の作業に移っています。
今日伺ったお客様のお宅で気になる出来事があったので、是非お伝えしたいと思い、書かせていただきます。



現在の新品ピアノは鍵盤蓋がゆっくり閉まる「ソフトランディング機構(スローダウン機構)」を取り入れている物が多くあります。
フタがゆっくり閉まる、指を詰めない、という意味合いです。
多くのアップライトピアノと、グランドピアノは鍵盤蓋の構造が違うため、ソフトランディング機構が違う場合があります。
また、後付けの物も出回っています。

しかし、本当にこれらが必要でしょうか。
実はある時、こんなことが起きました。




便利さの裏にあるもの - 2016.05.11 Wed

渾身の演奏をして録音しました。
その録音を一度聴いていただけないでしょうか、と言われました。
その理由はホールで弾いた響きと、録音した自分の演奏を聴いて、かけ離れているように聴こえるのはどういう理由か教えてほしい、ということでした。

ホールは1000人入る規模のホールでピアノはスタインウェイのフルコンサートグランド。
曲はバッハの平均律。
聴いた音源はスマートフォンの録画機能で撮ったものでした。
それを小さな小さなスマートフォンのスピーカーで聴かれていたのです。
これ以外の環境では聴いたことがない、という点に違和感を覚え、お話しを伺いました。

本物のピアノの音と、そのスピーカーから出てくる音との差は歴然でした。
録音をしたものが、現場で聴いたものを捉え、全て表すことができる、という思い込みが原因でした。
録音するマイク、録音する機械、をれを聴くスピーカーでオリジナルの音からはかけ離れたものになっていきます。
つまり作られた音。

便利な世の中になって、いつでもどこでも録音録画ができる時代です。
音楽も簡単に持ち歩け、生演奏を聴く機会が減ってきました。
今の環境からどんどん手軽で便利な方向へと進んでいます。
便利さは悪いとは思いませんが、本物はどういうものかという基準をしっかりと持っていないと、便利さに消された基準で感性が出来上がってしまうということを知って、考えさせられた出来事でした。

本物のピアノの音を的確に自分の言葉で表現される感性をお持ちの方なので、ちゃんと方向性を見定めれば大丈夫だと思います。
本物を聴いて基準を作る、大切なことです。

「こなす」仕事から「いただく」仕事へ - 2012.02.24 Fri

だれだれさんからの紹介でお電話しました、メールしました。
と嬉しいご依頼がありますが、昔以上にこれらの仕事を真剣に考えるようになっています。

だれだれさんにしてみれば、今まで不具合があったり、調律師とうまく行かなかった中で、誰か今の状態をより良くしてもらえる調律師を紹介して欲しい、話の分かる人を紹介して欲しい、と切羽詰まった状態で相談を受けられているはず。
相談する方も、今の状態を良くするのに、誰に頼んだら良いか信頼出来るピアノの先生に相談するしかない、もしくは、ネットで自分の感覚を信じて探すしか方法がないと必死に探しておられるかもしれません。

いずれにせよ、頼まれたピアノに誠意をもって仕事をしないと、紹介して下さった方、そして持ち主に対して申し訳ありません。

昔は、技術があってあたり前でそれを見て頼んでくださるのは当然のこと、と思っていた時もありました。
技術というのはなかなか眼に見えないものです。
たとえ技術が見えても、良いのかどうかの判断は難しいところです。

技術的に作業はクリアーできたとしても、それを伝える手段やコミュニケーションがまずいと、技術を含めたトータルで否定されてしまいます。

悲しい事です。





「これは、こんなもんですよ。」の怖さ - 2011.07.13 Wed

最近、伺ったお客様のお宅で連続して聞いた話です。
自分のピアノに何か疑問を感じて、不都合を感じて、調律師に聞いたら返ってきた言葉が、
「このピアノは、こんなもんですよ。」
「この症状はこんなもんですよ。」
と言われて何もしてくれなかった、ということです。

目線の違いでもあるかもしれませんが、調律師の仕事は、調律師の感覚でピアノを見た後、最終は弾き手視点で見ないととんでもないことになります。

弾き手にしてみれば、何か違う、何か不都合を感じると思って解決して欲しいのに、その不都合が普通のことだとプロに言われたら、元も子もないということです。
もっとも、全く見当違いのことを言っていれば別ですが、一回じっくりと言われた言葉を噛みしめれば見えるところがあります。

今回の具体例は



押す文化と引く文化 - 2010.03.18 Thu

つまり西洋と日本ということなんですが。



今日から尾道で仕事です。
毎年ここに来るたびに見に行く所があります。
そこは打ち刃物屋さん。

とにかく、良く切れて長持ちするはハサミ欲しいのです。
日本刀から包丁まで、もちろんハサミも売っています。


和バサミと洋バサミ

改めて文化の違いを見ました。




それ本当ですか? - 2009.12.15 Tue

関東方面の仕事から帰ってきて、今日伺ったお客様と先日伺った東京のピアノの先生の話がかぶったので、びっくりしてしまいました。

関東と関西という地域差はあると思います。
ましてや他の地域ではこんなことがありえるのかと、調査したいくらいです。

東京のピアノの先生のお話。
子供さんを教室で30人ぐらい教えられているそうです。
その子供さん、誰一人としてピアノを持っていないとのこと。
ピアノの代わりはデジタルピアノ。
調律の紹介が無いのを、「ここは東京の真ん中で、地域的にピアノが少ないところかもしれません。」と言われています。

そこで、先生は生徒さんにまず教室のピアノでレッスンをする時、最初に言うことがあるそうです。
それは、




職人の技 変わらないものと変わっていくもの - 2009.07.30 Thu

先日、日本でも有数の神社仏閣用衣裳、調度品、雅楽衣裳・楽器制作販売をしている井筒装束店に行きました。
このお店は創業300年経っているとのこと、そういえばピアノは今年で発明されてから300年と言われていますので、同じ時間をかけて現代にあり続けていることになります。

そこで、興味深いいろんなお話を伺うことができました。
P7270032.jpg






リサイクルチェアー 完成! - 2009.06.06 Sat

トムソン椅子、完成しました。
そして納品です。

T様のお父様が買ってくださったという子供のときからのピアノに合うように色を付けていきました。

完成写真です。↓

リサイクル チェアー - 2009.06.03 Wed

昔から定番のピアノ椅子、トムソン椅子。
木目のピアノに対して真っ黒の椅子は似合いません。
Tさまのご要望でもう使われなくなった、木目のボロボロのトムソン椅子を塗装し直してリサイクルです。
P6010001.jpg


メトロノーム アナログ! - 2009.02.24 Tue





DSCN5465.jpg
写真を見てお分かりだと思いますが、メトロノームです。
これは昨年修理でお邪魔したI様宅のもので、しっかりと全て木でできているメトロノームです。
今では大変珍しくなってしまいましたが、このアナログが何とも言えず、好きです。
ちょっと傾いた上に置くと、ちゃんとしたリズムを刻んでくれず、カッチン、コッチンがカチ、コッチンとずれてしまうのもまた愛嬌。

このメトロノームが動かなくなったとI様がおっしゃって「これなら直せますよ!(たぶん)。」といって分解して直しました。
結果、ゼンマイの巻き過ぎということがわかり、一件落着。

アナログだからこそ、わかるということがあります。

これらのこだわりを持っているI様にお昼をごちそうしていただきました。
DSCN5466.jpg

メキシコの料理だそうで、長くアメリカ、南米などに住まわれていたI様ならではのお料理でした。
ケサディージャという生地の中にハム、チーズ、サルサ(ソース)を入れて焼くのだそうです。
ピーマン、タマネギが入ったちょっとぴりピリッとしたサルサはやみつきになりそうです。
メトロノームの後ろにある家具にピントがあってしまいましたが、向こうで買ってもって帰られたそうで、これも何とも趣があります。

アナログはなんでも直します!
電気はだめです。

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arakipiano

Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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