ピアノのエンブレムが入っています。
しっかりとピアノを作っていた証です。

実は修理前はこのピアノは黒でした。

見事に綺麗な木目が出てきて、それを表現できる木目調に仕上げました。
戦前のピアノは本当に良い材料を使っているので、塗料をはがしても立派な木が出てきます。
それをつや消しに仕上げました。
中身はこれだけ年数が経っているピアノだったので、汚れ、劣化の修理でした。

ハンマーの汚れ
根元までしっかりと汚れを取ります。

金属類の錆。
フェルトなどで隠れている所の方が、汚れ、錆びています。
ここまで来たら新しい部品と交換です。

交換した鍵盤関係。

アクションも全てばらして動きのチェック、鈍ければ修理を施します。

響板、駒は音の伝達の要、しっかり修理をしてドイツ製ニスで塗装します。
鉄骨も再塗装しました。
昔の鉄骨は上だけが金色です。
下2/3はグレーか黒で仕上げます。

アクションが仕上がると、整調です。
昔のピアノは現代のと違って、調整に余裕があります。
悪い言い方にすると、狂いやすい、調整する人によって大きく変わる。
しかし、良い言い方の調整幅があり、いろんなタッチが作れる。つまりいろんな音色が奏でられるということにつながるような気がします。

ハンマーはオリジナルです。
修理したてはなかなか音が出にくいのですが、弾かれていけば行くほど素晴らしい楽器になるを感じました。
コンサートが楽しみです。
て