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運び屋の神業 - 2008.08.31 Sun





今回も難題と言われたお部屋への搬入の神業をご覧下さい。
お客様のF様はセミコンのピアノをお部屋に入れるのをある運送業者に下見に来てもらい、見積りを取ろうとしたところ、
「お客さん、この部屋に玄関から入れるのは無理ですね。この大きさは入りません。」
と言われ半ば諦めかけていたところへ、お電話いただきました。

「運送屋さんが無理と言っていんですが、本当に無理か荒木さんの知っている業者さんご紹介いただけませんか?」

すぐ、この道の大ベテラン阪神ピアノ運送さんに頼んで下見に行ってもらいました。
「ピアノのフタを取って、少しでも薄くすれば入りますよ。」
とのご回答。
お客様は大喜び!

決め手は型紙でした。
このピアノの型紙を持っていかれてしっかりとシミュレーションした結果だそうです。

以下写真はその時の実況です。
DSCN5121.jpg
トラックから223cmのピアノを出します。

DSCN5122.jpg
玄関から入り、

DSCN5124.jpg
写真を撮っているこの角度しか入らない状況を

DSCN5125.jpg
スルスルッと慎重に滑らせ、

DSCN5126.jpg
お部屋に入り、

DSCN5130.jpg
入れるときに外した天屋根を取付け、

DSCN5132.jpg
セッティングして完成です。

ものの1時間ちょっとで仕上げました。
さすがの一言。
そして無駄が無い動きのスムーズさと仕事がきれいなことは、いろんなことにも繋がるなと、感心しきりでした。

お疲れさまでした。
次は私の番です。

ベヒシュタイン 136cm - 2008.08.27 Wed





M様の100年以上経っているベヒシュタインのアップライトなのですが、とにかく大きいのです。
当時85鍵が主流だった中、しっかりと88鍵のピアノで、ベヒシュタインのシンボルでもある総アグラフで作られています。
matsuda 043


matsuda 042
そして写真のように、鍵盤とアクションを結ぶために長い棒が取付けられています。
通常は大きいピアノでしたらこの部分が10cmあれば良い方でしょうか、このピアノはご覧のように20cm以上はあります。

その分響板も大きいということで音量も豊かです。
今はこのような大きなピアノはほとんど見られません。

M様はこのオリジナルの部分がいっぱい残っているベヒシュタインで楽しまれています。
人間より長生きしますね。

修理納品完成!ヤマハGPアクション - 2008.08.22 Fri






M様宅への納品ができ、今度はピアノの音を整えていきました。
とにかく、オリジナルとは少し味の違うものとなるはずで、どのように仕上げていくかはM様と相談して進めていきました。
DSCN5101.jpg

結果出来上がりの写真ですが、普通何ヶ月か弾き込みをしないと鳴ってこないというのが新品のピアノでよくあることですが、ボディーはしっかり鳴っているのでそれに合わせた整音を施し、最初から良く鳴るな!という仕上げになりました。

そして弾き込んでいくともっと鳴り、荒れてくるところで手直し。
この繰り返しで、M様の音に仕上げていきます。

M様、今後とも長い目で、よろしくお願いいたします!

お盆の仕事はヤマハのアクション修理Vol.4 - 2008.08.17 Sun





DSCN5086.jpg
DSCN5094.jpg
DSCN5096.jpg
そしてハンマーを交換したことによっての鍵盤の重さ調整、鉛調整です。
この作業はオリジナルのハンマーと、新しいハンマーとの質量の違いにより,鍵盤の重さが変わってしまうのでそれをしっかり元に戻さなければいけません。

ようはハンマー交換と鍵盤の鉛調整はセットの作業になります。
でも、ハンマーだけの交換修理というところは少なくありません。

くわしくはこちら
鍵盤の重さ
鉛調整



最後にハンマー同様よく引き込まれた鍵盤の跡をご覧下さい。
DSCN5097.jpg
えぐられてしまっています。

DSCN5098.jpg
左の鍵盤たちが色を塗ってきれいに仕上げたところ、右が今から。

そして、できあがり。
DSCN5099.jpg


でも実はまだあります。
最終整音はM様宅でじっくりと仕上げます。




お盆の仕事はヤマハのアクション修理Vol.3 - 2008.08.17 Sun





ハンマー取り付け。
DSCN5083.jpg
元々のハンマーテールの形です。
四角い形のを下の写真のように削って加工します。

DSCN5081.jpg
このテール加工が各メーカー特長があります。


そして今回の修理のもう一つのこだわりとして、
弦が徐々に広がっている角度にハンマーの穴開け角度を合わせているのが普通ですが(特に中音)、ヤマハは量産しているため徐々に角度を変えていなくある個所がガクッと変わっています。
そこを弦の角度に合わせハンマーも徐々に変わるように穴をあけ取り付けました。

これこそ新品より修理できれいに仕上げることができるところです。

DSCN5067.jpg
真ん中が極端に角度が変わっているところ。

DSCN5084.jpg
徐々に角度をずらしています。

そして取付けたハンマーの微調整はアルコールランプの魔法の火!
DSCN5090.jpg

続きは次回。

お盆の仕事はヤマハのアクション修理Vol.2 - 2008.08.14 Thu





基準以外のハンマーを取り除き、新しいハンマー付け。
DSCN5068.jpg
DSCN5078.jpg

の特性はここをご覧下さい。

DSCN5080.jpg

取り付け終わったら、ハンマーのテール加工になります。
微妙なカーブと、摩擦を考えた表面の仕上げ。
そしてフェルトも硬くて、弾力のありそうな感じで、きっと良い音が鳴ると思います。

お盆の仕事はヤマハのアクション修理Vol.1 - 2008.08.13 Wed





お疲れさまでした!と本当に声をかけたくなるM様のピアノ
ヤマハのグランドピアノですが、ハンマーが消耗して、鍵盤のガタつきも多くなり、このお盆休みのレッスンが無い時期にでの修理となりました。

アクションを引き取る際、S様はこのハンマーを見て「お疲れさまでした、ありがとうね!」とアクションに向かって話しておられるのが印象的でした。
DSCN5064.jpg
本当にこのピアノとの思い出が蘇ってこられたのだと思います。

これ以上は整形してもフェルトの肉厚が無いため、削ったとしても薄い音になるでしょう。
また、弾力も少ないため断線の原因にもなります。




私の師匠の言葉
修理は新品よりもきれいに。」
そんなことができるのかと聞きますと、「新品でも人間の目の届かない部分は多くあり、以前機械作業のところをひとつひとつ丁寧に作業することにより、新品よりもきれいに、確実に仕上げられる。」とのお言葉。

う~む、深い!
次の命を吹き込んでまた、お疲れさま!と言われるようにしっかりと修理させていただきます。

ツィンマーマンと水槽 - 2008.08.10 Sun





今回伺ったのはベヒシュタイングループになった後のツィンマーマンをお持ちのS様宅。
DSCN5056.jpg

なんと、このお部屋には水槽があり、飼っているものが、、、

DSCN5055.jpg

DSCN5050.jpg

それはエビでした。
大人のエビで3cmくらいのもので、赤と黒、そして透明。
このエビを飼うのが何とも難しいとのことで、それは水温調整をしないといけないということで、23度前後に保っていないと死んでしまうそうです。

それがピアノのお部屋にあるということは、お部屋の温度の管理にも繋がるらしく、しかも長期間の外出も難しいということです。


ピアノの状態は安定していて、これはエビさんのおかげでしょうか!


DSCN5057.jpg

ピアノの写真の左上に水槽が見えます。

ベヒシュタイングループに入ってから旧東ドイツ時代のものとは比べ物にならないくらい、数段クラスが上がり、面白いピアノになりました。

このS様はこのピアノでレッスンもされ、ご自分でも楽しんでおられます。

次回はメダカを見せてください!

オーガスト・フェルスター ただいま新生中Vol.6 本体完成! - 2008.08.07 Thu





ようやく本体が完成して立てることができました。
DSCN5048.jpg

DSCN5049.jpg

底板(ペダルが付いている底の板)を取り付け、足をつけ、鍵盤やアクションが乗る棚板を組み立てます。


DSCN5047.jpg

ペダルの天秤棒ですが、最初は左側のようにホコリなどで汚れています。汚れを取り磨きをかけると右側のように生まれ変わります。

底板の状態も同じで、ペダルも磨き上げ取り付けてみると、凛々しく生まれ変わりました。
後は鍵盤とアクションです。

もう少し!

運び屋のプロ - 2008.08.07 Thu





オリンピックの重量挙げではありませんが、200kg以上のピアノをいとも簡単に持ち上げ、階段をスッスッと運んでくださる、絶対信頼の運び屋のプロ集団がいます。

木でできたキズの付きやすいピアノをほんの数センチの余裕しかないところでも運んでしまいます。
今回はピアノがエレベーターに入らないため、狭い階段での3階上げです。
DSCN5038.jpg
ベルト2本だけで持ち上げ、肩で担ぎます。


DSCN5041.jpg

階段上げ!



DSCN5043.jpg

下は重い!



DSCN5044.jpg

最後の狭い入り口



DSCN5045.jpg

無事キズも無く指定の場所に搬入、終了。

当たり前のキズが無いと言うことをなかなかできない運送業者をいくつも見てきました。
この阪神ピアノ運送さんはなんといっても丁寧で、30数年の実績の中,昔ながらの運び方、最新の機械を使っての運び方,状況によって使い分けをして、絶対的な信頼を寄せています。

他社が無理と言ったグランドピアノの窓入れも楽しみにしています!
それにしてもここの長老、M氏はおじいちゃんにもかかわらず、現役でいろんな場面で今までの経験をフルに発揮して若手に教えていらっしゃいます。
その手さばきにも脱帽。

この会社のY社長が現場にも出て、この方達をまとめていらっしゃいます。


昔のピアノがいっぱい売れていた時代はもう来ません。
私たち調律師も同じですが、これからの時代をどうやって生き抜いていくかは人とのつながり信頼関係と、頭を使った行動力でしょうか!

拍手のタイミングは? - 2008.08.03 Sun





あるお客様からの質問です。

「今日、ピアノのリサイタルを聴いたんですけど、ちょっとすっきりしないことがあってたくさんのコンサートを見聞きしている荒木さんに聞いてみようと思ってメールしました。

たまにあるんですが(苦笑)拍手のタイミングがよく分からないんです。
拍手ってピアニストが席を立ったら、その時が拍手の時なんですか。

それとも、席を立たなくても作曲家や作品番号が変わったら拍手すればいいんですか。

今日のリサイタルの最初は、サティ・ラベル・フォーレだったんですがその間ピアニストが席を立たなかったせいか拍手がなくて、えぇ~って思ったんですが、それがマナーなんですか。」

皆さんはどのように思われますか?


いろんなシチュエーションがあると思いますので、一概に言えませんが、仕事柄舞台袖にいる場合が多いのでその時のピアニストの雰囲気は、やはり緊張されていますよね。

しきりに話しかける方自己陶酔されている方気合いを入れておられる方不安で不安で最後まで楽譜を確認している方、いろいろあると思いますが、自分で舞台上のイメージを作られているのでしょう、それに見合った拍手だと嬉しいのではないかと思います。

ちなみに拍手がなくてがっかり,と言うことを聞いたことはありません。
でもさすがに、コンサートの雰囲気を壊す拍手は頂けませんね。

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arakipiano

Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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