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オーガスト・フェルスター ただいま新生中Vol.ついに完成! - 2008.10.30 Thu





ようやく、長い時間がかかったピアノの新生が終わりました。
オーガスト・フェルスター。

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持ち主のいない施設に置かれ何年か経ってしまったピアノがようやく、2回目の産声を上げました。

アクションの修理と、響板の修理が一番時間がかかりました。
アクションは以前の調律師が湿気で動かなくなっている、部品に何やら薬品を塗って滑りを良くしようとしたらしく、結果はそれが原因で逆の全く固くて動かない状態になってしまいました。
この薬品の除去と、細かい部品の動きのチェックです。

完成の写真です。
DSCN5280.jpg


最後の作業は、鉄骨に塗られている文字のはげている部分の塗装でした。

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完成後、一人でピアノをポロンポロンと弾き、80年以上経っているピアノからまた音が聞けるという、幸せな時間です。

このお披露目のコンサートでもある、煌めきピアノコンサートにも是非お越し下さい。

次の持ち主が現れるまで、じっくりと育てていきます。

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過去の修理状況です。

うたまくらピアノ工房連続企画 倍音の秘密 - 2008.10.26 Sun





倍音の秘密


楽器の音は倍音で成り立っています。ピアノ以外の楽器も使って倍音の秘密を探ります。
そしてその倍音を実際に見ていただきます。

日 時 2008年11月16日(日) 14:00~15:00

午前に煌きピアノコンサートを行っております。あわせてのご参加お待ちしています。

会 場 うたまくらピアノ工房 地図

料 金 ¥1,500.- (税込み)

お 話 荒木欣一

使用楽器 うたまくらピアノ工房展示楽器

お申し込みはこちらへ
utasha@utamakura.co.jp
件名:倍音の秘密

お名前、参加人数をお知らせください。

お待ちしています。

うたまくらピアノ工房連続企画 ピアノってどんな楽器? - 2008.10.25 Sat





普段調律でお邪魔しているお子さんとのやり取りの中から生まれた企画です。
子どもはいろんなものに大変興味を持って見ています。
ピアノの中はどうなっているんだろう?
ピアノがバラバラに分解できることも知らないからこそ、あっと驚くことができると思っています。

ピアノがあるところならどこでも可能な企画です。
今回はピアノ工房からも飛び出してみました。

下記詳細です。



親子企画 ピアノってどんな楽器?

ピアノって何でできているの?ピアノってどういう風に音が鳴るの?
ピアノがばらばらになっちゃった。いろんな実験、クイズで楽しむ親子企画です。

日 時 2008年11月2日(日) 14:00~15:00
会 場 うたまくら宇治教室 京都府宇治市羽拍子町62-3(近鉄伊勢田駅より徒歩7分)
使用楽器 ベヒシュタインアップライト

日 時 2008年11月24日(月・祝) 10:00~11:00
会 場 うたまくらピアノ工房
使用楽器 展示楽器
 
料 金 大人¥1,500.- (税込み)
    子供4歳以上¥800.- (税込み)
    3歳以下のお子さんは無料、親同伴でお願いします。
お 話 荒木欣一




お申し込みはこちらへ
utasha@utamakura.co.jp
件名:ピアノってどんな楽器?

お名前、参加日、人数をお知らせください。
是非皆さんでお越し下さい。


煌めきピアノコンサート - 2008.10.25 Sat





ピアノが弾けたらかっこいいなぁ、ピノが弾けたらすてきだなぁ、って思ったことありませんか。そんな方々に是非来ていただきたいコンサートが、来月うたまくらピアノ工房で行われます。

展示してあるピアノを全て使ってそのピアノに合った曲で演奏です。
このコンサートに間に合うように、オーガスト・フェルスターの新生を行ってきました。
間もなく完成です。このピアノも聴いていただけるのでお楽しみに!

そしてこのブログでよく取り上げているベヒシュタインのトロピカル仕様も聴いていただけます。

下記詳細です。
是非お友達、お知り合い、親子でお越し下さい。
そして、コンサート後は是非これらのピアノをご自身で弾いてみてください。



詳 細
日 時 2008年11月15日(土)14:00~16:30
        11月16日(日)10:00~12:30
会 場 うたまくらピアノ工房・うたまくら茶論
料 金
一部   一般¥1,000.- 学生¥800.-
二部   一般¥2,000.- 学生¥1,500.-(お茶付)要予約
通し券  一般¥2,500.- 学生¥2,000.-(お茶付)要予約
演奏・お話 歌枕直美
楽器案内人 荒木欣一
内 容 一部ではうたまくらピアノ工房で様々なジャンルの音楽をいろんな音色のピアノで演奏いたします。きっとお気に入りの曲が見つかるかもしれません。
二部は茶論でお茶を召し上がり、歴史的鍵盤楽器を使った演奏や120年前の新生されたベヒシュタインを使っての演奏を聴いていただき鍵盤の歴史をたどってのコンサートです。


お申し込みはこちらへ
utasha@utamakura.co.jp
件名:歌枕直美の煌めきピアノコンサート参加

お名前、参加日、参加内容(一部のみ、二部のみ、通し)、人数をお知らせください。


お待ちしています!

ベヒシュタイン トロピカル仕様 隠れた技Vol.2 - 2008.10.18 Sat





ベヒシュタイン トロピカルの第2弾です。

写真では見にくいかもしれませんが、普通木でできているところが真鍮でできています。

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特にアクションのあらゆる部品がいくつものパーツの組み合わせで、それぞれに湿度の影響があっても、極力変化の少ないものを作ろうとした技には脱帽です。

フレンジと言うネジの下にある平らな部品も普通は木でできていますが、真鍮です。
そしてそのフレンジに付いている緑色のひもも、例のごとく真鍮の糸が編み込んであり、切れないようにできています。

この真鍮製フレンジの極み付けをもっと100年以上前のエラールのアクションで見たことがあります。
いつの機会かにお話しできたらと思います。

そしてフレンジを取付けている鉄板も普通は木の板です。


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そして、ピン板の上面には真鍮のプレートが覆いかぶさっています。
また、弦の下にある真鍮の板も、通常はフェルトでできています。
通称「弦まくら」です。

見た目にもトロピカルかもしれません。
でも音色は決して派手ではなく、ベヒシュタイントーンのより洗練されたものを感じました。

内部の細かな技には挙げるときリがありませんが、次回は外装を取り上げてみたいと思います。

ピアノ弾き語録 Vol.5 鍵盤が渋い!? - 2008.10.11 Sat





久々のピアノ弾き語録です。

今日コンサートがあり、普段あまり見ていないホールでのピアノでした。
ピアニストはいつも関西に来られるときに担当させていただいている方ですが、数年させていただいている中、未だに要領がつかめないこと多々有りです。

リハーサルが始まり、今日のプログラムを淡々とこなして行かれる中、今日は何を聞かれるだろうか?何を感じてどのポイントで話が進むだろうか?など演奏を聴きながら緊張して、心の中で予行演習をしています。

開場10分前にリハが終わり、開口一番
鍵盤が渋い!」

さてどうしようか???
開場時間も入れてあと40分。
調律もしなくては、、、

この鍵盤が渋いというのは、鍵盤の動きが敏感でないということでした。
特にppで弾くときに抵抗がありすぎてppが出ないということです。
つまり、鍵盤は上下運動をしていますが、上下運動だけではなく、微妙に左右にも振られています。
左右に振られすぎないようになっている構造として、鍵盤手前の下側に穴が空いてピンがささっています。
そのピンと鍵盤穴の壁との接触で抵抗があるということなのです。
DSCN4546.jpg
(本番のピアノではありません。緑の丸いフェルとの真ん中のピンです。このような掃除をする時間は本番前の客入れのときにはできません。)

奏者は中音だけを弾くということはありません。
低音、高音をppで弾くとき腕の動きは円を描くように、自分の体から外側に手が伸びて行きます。
鍵盤の動きとしては上下に動くというより、横の力がかかりながら下がって行きます。
つまりピンと穴の接触が大きな摩擦としておこるということです。
この摩擦をなんとかしなくては。

なんとか作業を終え、調律をして本番を迎えました。





1曲目が終わって戻ってこられ「弾きやすいタッチになっていたよ!」

これで今日の渋い仕事は終わりました。

ベヒシュタイン トロピカル仕様 隠れた技Vol.1 - 2008.10.05 Sun





あまり聞き慣れない言葉だと思います。
ピアノのトロピカル仕様。

3年前にある方の紹介で、古いお屋敷にピアノが置いてあるというので、一度見てもらえないかということで伺いました。
この日がダメなら2~3日中に屋敷ごと取り壊すので、絶対この日と指定されて行ってみると、すすけたピアノがホコリまみれになって、音が出ない状態で置いてありました。

鍵盤蓋のホコリを払いロゴをよく見るとC.BECHSTEINとなっています。
これはベヒシュタインですよ!

でも今まで見たものと何かが違う?
木目もホコリで真っ黒になっていて、その外装にいくつも突起物が、、、
それはネジでした。
是はもしかして、スタインウェイの工場にいた時見たものと同じような、トロピカル仕様?

鍵盤や中のアクションを見るとまさしく、トロピカル仕様でした。
東南アジア向けの湿度の高い地域用ピアノでした。
当時華僑などアジアの貴族、お金持ち用に作られていたそうです。
そのからくりは後ほどじっくりと写真で説明します。

すぐ運送屋さんの手配をさせていただき、オーバーホールさせていただきました。

このお屋敷におられた方が80年ほど前にドイツへ行って買って持って帰ったというもの。
当時の接着剤は膠(ニカワ)を使っており、(今でも一流メーカーは音として肝心な部分は膠で接着しています)今と違ってボンドはありませんでした。

利点はいろいろあります。
詳しくはこちらで。

最大の欠点は湿気。
湿度が高いとニカワが溶けて接着が剥がれてしまいます。
それを防ぐための技の数々。

隠れた技1
アクションの全ての接着部分を糸で縫って補強してある。


DSCN5206.jpg
ハンマーバットと呼ばれる部品で、皮、フェルと、クロスなどが接着されています。
その部分が剥がれないようにしっかりと縫ってあります。

DSCN5208.jpg

ダンパーフェルともしかり。
あえてこの時代のものを残して修理しました。


DSCN5207.jpg

そして皮などは真鍮ビスを打ち込んでいます。

DSCN5209.jpg

そして圧巻は緑色に見えるテープの部分です。
通常これは布製でできています。
一カ所だけちぎれていたので交換しようとして切ろうとしても切れませんでした。
よく見ると(写真では見にくいです)細い真鍮の糸を編み込んで、切れにくくしていました。

次回は
隠れた技2
木部をなるべく使わず、真鍮にしている。
をお届けします。

ピアノの全容はこちら


お楽しみに!

オーガスト・フェルスター ただいま新生中Vol.7 アクション編 - 2008.10.01 Wed





オーガストのアップをすっかり怠っていました。
忘れていたわけではありません。
いろいろと仕事が重なっているので、忘れられないようにアップしていきます。

アクション修理に入り、オーバーホールの詰めに入ってきました。
80年前のメッキが剥げてしまっている部分をメッキを剥がし、本来の鉄の輝きを出すために磨き上げました。
DSCN5059.jpg

DSCN5058.jpg

メッキの下で錆びた錆を落とすためにメッキを剥がし、表面が荒れた部分を細かいヤスリで磨き上げていきます。
磨き上げることで錆びにくくなります。

ここはブラケットと言ってアクションの骨組みで、本体とアクションを固定する部分です。
今ではこの部分が鉄ではなくアルミになっているメーカーがほとんどです。
こういう良い部分をずっと残していきたいと思っています。

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プロフィール

arakipiano

Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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2008年10月30日 (木)
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オーガスト・フェルスター ただいま新生中Vol.7 アクション編
by AlphaWolfy

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