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先生のピアノがバラバラ!? - 2010.08.30 Mon

今日は出張レクチャーをやってきました。
N先生が生徒さんを集め、教室でピアノをバラバラにするというレクチャーです。
P8290005.jpg

幼稚園児から高校生まで、どこにピントを合わせて良いか難しかったですが、みんな知らないという共通点でクイズ形式でやっていきました。

歴史の話はさらっとやって、あとは構造、分解、バラバラ、実験、、、。
写真のように鍵盤を取り出すだけでも「お~、すご~い。」
狙い通りです。




撤去!サイレント 2. - 2010.08.26 Thu

P8250014.jpg
サイレントを外している途中ですが、至る所の材質の悪さが見えてしまいました。
このように鍵盤からはささくれがいっぱいあります。
鍵盤を触っていてトゲが刺さってしまいました。
昔はこんなことなかったのですが。




撤去!サイレント 1. - 2010.08.26 Thu

今日はM様のお宅でグランドピアノからサイレントを撤去する作業と、その後すべての調整、整音を行ないました。
P8250021.jpg
これらが取り除いた部品ですが、全部で10kgはあるでしょうか、鍵盤の下、アクションの中、本体の中、本体の裏、ペダル周りなど至る所に取り付けられています。

なぜ、これらを取り外すことになったのか、それは




40歳のヤマハG3 8 納品完成 - 2010.08.21 Sat

先ほど一日かけて、K様のピアノを調整して帰ってきました。
P82100011.jpg


工房で、交換修理を行ったアクションを運び、後はピアノ本体への組み込みと、音色の調整です。
これからが一番おもしろい所になります。
今までは本体から離れていましたので、音は想像だけの世界です。
それが調整していくにつれてだんだんとしっかりとした音になり、輪郭になり、発音になって行く過程がおもしろいのです。

ただし、部品の交換というのはある意味人間で言うと手術のようなもので、体の中に新しい部品が取り付けられているので、それが馴染むまで時間がかかります。
ピアノのそれは、フェルトであり、木であり、どんどん変化していきます。

ですから、今日より、次回の調整が大事かもしれません。





40歳のヤマハG3 7工房作業ラスト - 2010.08.21 Sat

お預かりして、最終の調整に入って行きました。
P82000011.jpg
整調も終わり、アクションが整った状態で、最後の鍵盤の重さの調整を行ないます。
ハンマーが新しくなると、ハンマー自身の重さも代わり、鍵盤も変えると、黒檀の重さと、オリジナルのものとの差も出てきます。
それら、バラバラなものをおもりを乗せて一鍵ずつ、調整していきます。

この40年前でも、鍵盤を作られた時に規制的に埋められた鉛が綺麗に一直線上に並んでいます。
この時代から今まで変わらず来ているのかと思い、ということは鉛調整を知っている人がいるのだろうかという疑問が出てきました。

鉛調整では鉛を入れるための穴をあけたり、鉛を削ったり、抜いた跡を埋め木したり大工さんみたいです。





40歳のヤマハG3 6 - 2010.08.20 Fri

さて、終盤になってきました。
最後はK様のお宅で仕上げますが、、仕上げの前の調整までを工房で行っていきます。
P81900088.jpg

すり減った皮の部分の交換です。
新しく付けたハンマーの形状が良くなったため、このような消耗はこれから無いと思います。

そして、音を止めるダンパーフェルトの交換です。
長年弦の上に乗っかっていました。
持ち上げられ、弦の上に落とされの繰り返しで、このような形になってしまいました。





40歳のヤマハG3 5 - 2010.08.18 Wed

いよいよ、鍵盤貼りです。
と、その前にまだ磨きが残っていました。

P81700055.jpg

これは鍵盤の奥の方にある真鍮部品です。
この上にアクションが乗っかり、接触部分はクロスになっています。
40年という歳月で、真鍮ですが布に削られた感じです。
表面がザラザラして、変色しています。
これを磨くと、、、




40歳のヤマハG3 4 - 2010.08.15 Sun

P81200288.jpg
これらの鍵盤はヒビが入っていたため、黒鍵を黒檀に変更することも含めK様の要望で交換します。
アイロンで温めて剥がします。
白い鍵盤が跡形もなく、グネグネです。




40歳のヤマハG3 3 - 2010.08.14 Sat

P81100055.jpg
ハンマー付け

今回、オリジナルの部品もある程度使えるものもあるので、というよりオリジナルのほうが良かったりするので、色々と工夫しています。
このハンマーも膠(ニカワ)で付けます。
一つ一つニカワを付け、行き渡るよいうに、グルグルと回して付けます。

30秒ほどで固まってしまうため、時間との戦いでもあります。
しっかりと良い位置に付けないと悪い状態で固まってしまいます。
慎重に、かつ、スピーディーに。




40歳のヤマハG3 2 - 2010.08.12 Thu

40年経つとこんなふうになるのです。
でもまだ、これは少ないほうかもしれません。
P80900022.jpg
消耗していますね。
他、消耗の激しい部分と、全くと言ってよいほど状態の良いものが混在しています。
ずっと使われ続けていたこのハンマーをK様は是非記念に持っておきたいとのこと、連絡をいただきました。
大切な思い出ですものね。




40歳のヤマハG3 1 - 2010.08.11 Wed

この夏の修理のピアノは思いの一杯詰まったピアノです。
持ち主のK様、もう買い替えなくてはいけないかも、限界かもと思われていたそうで、いえいえ、この時代のピアノはまだまだ行けます。
しかも、綺麗に使われていらっしゃるので、修理をしてまだまだ現役で頑張ってもらいましょう。

96歳のお母様もご健在で、大変思い出のあるピアノとのことで、買った当時のことを伺いました。P80700100.jpg
今は中身をお預かりしていますので、空っぽの状態です。




ペトロフ プレップアップ2仕上げ - 2010.08.09 Mon

P80800277.jpg
今回で、ペトロフのプレップアップは終わりです。
とにかく、やってあれば素晴らしいのに、と思うところが満載のピアノでしたが、最後まで、「PETROF」を裏切らないピアノでした。

音色の綺麗さはさすがです。
今回は整音作業と、整調関係、ダンパー関係などが中心でした。




ピアノが弾けない、、、。 - 2010.08.06 Fri

出張中に伺ったあるピアノの先生、U様。

この5月、6月とご主人、お母さまを亡くされ悲しみに暮れていらっしゃるとのこと。
今回の調律もその話を聞いて難しいかな、と思いましたが、U様の希望で「いつまでも悲しんではおられません、生徒たちにも教えないといけないので、調律をしっかりとしてください。」
でも生徒に対しては教えることができても、どうしても自分では弾く気になれないと言われます。
そして、生徒に対して今弾けない状態で自分の演奏に自信が無く教えると言うことは申し訳ない、と言われていました。

こういうことに対しては、慣れと言うものはありません。
人それぞれ違う人生を生きて、違う感覚を持っているわけですから、ましてやその方の気持ちなど自分が思う以上のことが渦巻いておられるのだろうと、推測するのが精一杯です。

その中で今回調律に呼んで頂いたことを考え、「自分に何ができるのか?」と思ったわけです。
でしゃばると言うことではなく、何をU様に感じていただけるのだろうと考えました。




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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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