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スタインウェイが入荷しました。 - 2016.03.30 Wed

1992年製のニューヨーク・スタインウェイが入荷しました。
M型、170cmの黒つや消しヘアライン仕上げです。
アメリカから直接入れました。
ニューヨーク製といえば、スタインウェイのオリジナルであり、ドイツ・ハンブルグ製とは楽器としてのカラーが違います。



アメリカで取れた木材、アメリカ製の鉄、弦などヨーロッパのものとは質が違うため、響きが違います。
今まで同じクラスのニューヨークスタインウェイのオーバーホールもした事はありますが、大きさ以上の響き、音量でこんなに表現力の豊かなピアノは見たことがありません。

あの有名なピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツはロシアからアメリカに亡命し、演奏活動では自身所有のニューヨーク・スタインウェイをホールに運んで演奏をしていました。
彼にとっての絶対的なピアノでした。

1962年から82年まで樹脂部品を多用して、雑音の原因となった過去がありますが、今回のピアノはそれ以後のものです。


これから調整に入ります。出来上がり次第弾いていただけるよう、ご案内します。


時代を語るピアノの響きコンサート、セミナー演奏者とのQ&A 終わりました。 - 2016.03.23 Wed

2日間の「時代を語るピアノの響きコンサート」が終わりました。
今回は東京や名古屋から、そして過去に何回も来て下っている方が本物を聴かせたいと、まだ2歳の子どもさんを初めて連れて来てくださいました。
工房の中に防音室を設けているので、何かの時にはここで待機していただくことも出来ます。



戦前のピアノ、戦後のピアノこれらには鍵盤の特徴があり、今では大変貴重な物となった象牙鍵盤が戦前のものには使われています。
そして黒鍵には黒檀。
鍵盤の内容でも時代を追ったピアノの話が出来ます。
毎年ヨーロッパで公演する歌枕の生きた話も交えて演奏が繰り広げられていきます。
それぞれの響きを持ったピアノが輝く瞬間でもあります。
ある方は「オーケストラを聴いている以上にオーケストラです。」と話してくださいました。





「時代を語るピアノの響き」コンサートに 本物を聴く - 2016.03.15 Tue

30年前1980年代にイタリアで仕事をしていた時に、いろんなピアノを触りました。
まだピアノが売れている時代でした。
ピアノの歴史がそのまま詰まった国でもあったので、年代、メーカー、大きさも様々で、基準というものがわかりませんでした。
しかし、今思えば基準はそのピアノが生きていた時代がそうだったのではと感じます。
その時に聴いた音は今でもはっきりと覚えています。


戦前の1900年初頭、欧米でも日本でも素晴らしい材料でピアノを作っていました。
戦後、木の部品から樹脂へと変化していきます。
また木の板も合板へと変わっていきました。
当然音への影響はかなりのものです。
いろんな技術の進化によってピアノの水準を保ってきていますが、音は嘘をつきません。

生の楽器、蓄音機、レコード、CD、そしてポータブルプレーヤーへとどんどん作られた音になってきて、本物の音を知らない時代になっているような気がします。
あらためて本物を聴く、それが時代を語るピアノの響きコンサートです。

日 時
2016年3月21日(月・祝) 10:30~12:30
2016年3月22日(火) 10:30~12:30

会 場:うたまくらピアノ工房、うたまくら茶論

演 奏:歌枕直美

楽器案内人:荒木欣一

会 費(税込)
コンサート:大人¥3240 学生¥2160 小人(小1未満)¥972
ランチ:大人¥1620 学生¥1296 小人(小1未満)¥972


サウンドデザイン施工 - 2016.03.09 Wed

サウンドデザインとは音響をコントロールするということです。
楽器の響きをより活かす方向へ、なにより演奏している人が気持ちよくその空間に居ることができるようにします。

よくあるのは
・音がとにくうるさい。
・防音をしたけれど、圧迫感があり長時間居れない。
・まったく残響が無い。
・響きすぎて音が混ざってしまう。
などと不快のある例が多いです。

今回、お部屋が広く、ピアノの音が響きすぎてうるさいということでご依頼を頂きました。
P3050082.jpg





「時代を語るピアノの響きコンサート」に向けて - 2016.03.01 Tue

3週間後に開かれる「時代を語るピアノの響きコンサート」。

工房にあるピアノは戦前と戦後で大きくカラーが別れます。
戦後のものでも50年前後経っているものなので一般的に売られている国産中古とは意味合いが違うのですが。
うたまくらピアノ工房はこのどちらもあり、演奏されます。

ピアノができて300年ちょっと。
最初の150年は試行錯誤の時代。
完成されてきたのがその後で、ピアノメーカーの設立が一番多い時期も1850年前後です。

そして大きな節目は1900年前後の戦争、大恐慌、第二次世界大戦です。
ある程度の工業化もされていましたので、今のピアノとほぼ変わらないのですが、一番の違いは材質です。
どれだけ良い物を作って提供できるかの競争。
しかし今はどれだけ安い原価でそれなりのものを作るか。
音を求める本質が違うような気がします。

ピアノは何十年と保つものかどうかは、今工房にあるピアノが証明しています。
そしてその当時の職人の魂を受け継いで、今に現している音を、どうぞお楽しみいただければと思います。
ピアノの基準とは何か、目からうろこのコンサートです。


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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