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調律師 - 2016.04.27 Wed

今年の本屋大賞は『羊と鋼の森』宮下奈都さん(文藝春秋)で、ピアノ調律師が主人公です。
この裏方の仕事が主人公となるのは大変珍しいことです。
高校生がピアノ調律師という職業を選び、目指していく。
そしてその日々の成長を描いていく物語は、読んでいて懐かしくもありました。



ピアノが売れないと言われる時代で、あえてこの道を選ぶ人もいると思います。
よほどの覚悟が必要だということと、大変だからこそ好きでないと続かない世界です。
このように本に取り上げられ、魅力が少しでも広まっていくことは嬉しいことです。

30数年この世界にいますが、年々その質が問われているように思います。
人間よりピアノの方が長生きするので、そのピアノを見ればどのように生かされてきたかが見えます。
一台のピアノが一人の持ち主で終えるというのはあまりなく、次の持ち主へと渡っていくことが多いのです。
そしていろんな調律師が見ていくことになり、けっして恥ずかしくない仕事をしておかないといけないと思っています。

技術だけでだめ、口だけの仕事もだめ、機械的なことだけでもだめ。
芸術である音楽を奏でる楽器。
それを調整する調律師は技術と感性のセンスも問われます。

一生磨き続けなければいけない仕事、だから面白いのです。

お届け半年後 - 2016.04.14 Thu

オーバーホールを施して半年経ったピアノの調律に伺いました。

新しい部品と古い材料がマッチングするまでには時間がかかります。
特に冬の暖房時などは夏の温度変化よりもかなり大きく気温の変化があります。
今年の冬は2月が大変寒かったため、調律の狂い、調整の狂いが多く見られました。
冬時期のヘルプでかなりあちこち出動しました。

しかし、今回は雪国でもあるのに、温度の管理をシビアにやっていただいたせいか、新しい弦にある特有の音の狂いは全く無く、非常に良い状態でした。






こだわったもの - 2016.04.06 Wed

本日NEW YORK製 STEINWAY & SONS Mの行き先が決まりました。

今回、今持っているピアノを一度見て欲しいとお問い合わせいただいて、直接伺ってお話しをする機会がありました。
いろいろな問題点、好み、こだわり、考えをお聞きすることができて、あらためてお客様に合ったピアノを探すこととなりました。
見つかったピアノが本当に好みに合うものかどうかは最後までわからなかったので、調律、調整が終わって弾いていただくまで緊張が続きました。

一流ピアノは鳴ります。
その見た目のボディーの大きさ以上に鳴ると思います。
よく一般的にピアノは大きい方が弦が長く、響板が大きく、よく鳴るのでそのほうが良い、と言われますが、お部屋とのバランスが取れているとは限りません。

大きな音が出るので、蓋を閉めきって、ピアノの下に物をいっぱい置いて良さを消しているピアノを多く見ています。
日本家屋でのピアノの大きさのバランスは難しいですが、決して大きさではなく小さくても表現力があるピアノであれば、その方がより向き合えると思います。

お話しを頂いて、今回はいろんな取引先の中からアメリカを選び直接ピアノを見て、これは!と思うものを見つけ、日本で再調整を行いました。
こういう連携は信用、信頼が一番です。
これが実を結んだ形となりました。

これからもこだわりの一品をご紹介できるように取り組んでいきます。


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arakipiano

Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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