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スタインウェイのアクションフレーム交換 - 2020.04.29 Wed

スタインウェイのアクションフレーム。
この交換修理にかかっています。
湿度の高いところにあったせいか、スタインウェイの特徴のひとつである各レールが割れてしまっています。



他のメーカーでは木のレール、アルミのレールでできているのがほとんどですが、スタインウェイは真鍮パイプでできています。
パイプの形も特徴的です。
丸から四つ角が出ています。




工具製作 - 2020.04.21 Tue

オーバーホールピアノが仕上げ段階にきて整音の作業になってきています。
しかし、もっとこうしたい、こういう音に、こういう響きにと考えていますが、2台と同じピアノはないので毎回何か新しいことを考えています。

そして今回はハンマーのフェルトを柔らかくする7本針のピッカーを作りました。
以前作ったものより針の間隔が狭く、先が鋭い針を採用しました。



整音は音の下作りから仕上げまで何段階かあるのですが、それぞれの工程で使う工具も違います。

今回作ったのは最後の最後にお化粧というか綺麗にまとめる工具です。
既製のものもあるのですが、持った感じで作業しやすい自分の手の大きさに合わせ、針の間隔もフェルトのほぐれ具合を考えての間隔です。


鍵盤重さ調整 YAMAHA C3B - 2020.04.15 Wed

オーバーホールの終盤でもある鍵盤重さ調整に入ってきました。
今回のハンマーはオリジナルの重すぎるものとは違って軽いのを採用しているため、鍵盤の動きは以前より増して軽快です。
そして重さ調整のため鍵盤の鉛を削る、もしくは抜くという作業を行います。

抜いた跡は木で埋めます。
埋めた木を面一に削り取ります。
削るのは研いで切れ味抜群の刃物で薄く薄く削いでいきます。


サンドペーパーで削った面一と刃物で削いだ面一は手触りが違います。


磨き - 2020.04.08 Wed

ご依頼をいただいている修理を進めています。
「磨き」を行なっています。
どこをどう磨くのか。

鍵盤の金属部分はアクションのクロスと接触するキャプスタンという部品です。
40年以上前のYAMAHAはその部品は真鍮でできています。
クロスと常に摩擦を起こしている場所で表面がザラザラになってしまっています。
クロスも新しい弾力のあるものに交換しているのでキャプスタンの表面をツルツルに磨くことで、しなやかなコントロールしやすいタッチに生まれ変わります。



ダンパー調整研修 - 2020.04.02 Thu

技術者の嫌いなジャンルの作業はグランドのダンパー調整です。
なぜなら上手くいかなかったら音が止まらなくなるからです。
もしくはペダルで全音域が均一斉に止まるのがずれてしまうのです。
グランドのダンパーは弦の振動を黒い木とピアノの中にあるアッセンブリーとの重みでフェルトを当てて止めます。

今回の研修はダンパー調整の中で一番難しいワイヤーを新品に変えて工場のように作り上げていく工程をやりたいとのことで、技術者4人が受けにこられました。

私も技術の仕事をやり出した若い頃最初にぶつかった壁がダンパー調整でした。


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arakipiano

Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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2020年04月29日 (水)
スタインウェイのアクションフレーム交換
2020年04月21日 (火)
工具製作
2020年04月15日 (水)
鍵盤重さ調整 YAMAHA C3B
2020年04月08日 (水)
磨き
2020年04月02日 (木)
ダンパー調整研修
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