YAMAHA C3タローネモデル1970年(昭和45年)のオーバーホールをしています。
このモデルを見るのも触るのも初めてなのですが、うたまくら社には歌枕直美所有のタローネがあるためそれと見比べることができ、どこをどう似せているかわかるのです。
15年前位にイタリアからやってきたタローネは180cmという大きさで生涯一番多く作られたモデルです。といっても700台余りです。
最大の特徴は響板、どこまでタローネの設計が反映されているか。
アクション、鍵盤は今のYAMAHAと変わらないのでボディーでどこまでタローネライズされているか。

低音側の端は余分な響きができるため、あえて響かせない構造です。
丸く囲っています。
タローネは響板表も端をスクレーパーで削いでいて響板を丸く使っています。
ヤマハはそこまでの手間隙かけていないので表はそのまま。

響棒の端を薄く長く削いでいるのも特徴です。
弦割は弦の番手を太くしてテンションを高くしています。
響棒も太いのです。

弦圧の調整をするための部分も同じように作られています。
今ではこのような仕組みは支柱に直接ねじ込んでいます。

さて、このタローネモデルはどのような音が出るでしょうか。
もうしばらくできてからです。