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ヤマハ SC 1962年製 現役ピアノ - 2007.08.26 Sun

音楽祭の仕事で福井県越前市(旧武生市)にやってきました。
実はここは私の生まれ故郷でもあるのですが、結構な田舎ですがなぜかホッとします。
万葉集、紫式部、織田信長にも縁があるところですが、来月のうたまくらの茶論みやびうたコンサートには1300年前に武生にいた遊女が題材になっています。
http://www.utamakura.co.jp/artist/wakageki/eizowakageki/kosinoyuujo.html

その武生でまたうれしい出会いがありました。

音楽祭で使われるピアノはスタインウェイを始めアップライト、グランド合わせ全部で10台ぐらいありますが、これら調律管理する仕事を任されています。
その中でも大中小のホールに設置されているピアノはホールの歴史でもあり、開館当初からの物語が見えてきます。


準備のために調律をしたホールの中に、YAMAHA SC という一風変わったピアノを見ました。
昭和38年に開館したホールに納入されたピアノです。
そのピアノを知っている友人と会って、話すことができました。
素晴らしいピアノだけど、もうあまり弾かれていないの、ということでした。
素晴らしいということ自体を感じていることが、この友人の持っている感性で、こういうことが通じるということが本当にうれしいと思いました。
イメージ 1



今は生産されていないモデルで240cmという何とも中途半端な大きさです。
今のフルコンは275cm前後ありますが、それより30cm小さいだけのもの。
しかしこのピアノにベヒシュタインとタローネの考えが入っていました。



弦の並び、格子状の支柱はオールドベヒシュタインそっくりです。
イメージ 2

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前回でもお伝えしました、独立アリコートブリッジ
これはタローネそっくりです。
イメージ 4


アクションも今とは違ってすべて木でできています。
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ダンパーアッセンブリー
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大変珍しいのが、アクションが乗る棚板という部分があるのですが、通常真っ平らですが、これはアクションの白鍵ライン、黒鍵ライン、支点のセンターライン、鍵盤後ろのバックライン部分がふっくらと浮き上がっている状態にされています。それぞれが鍵盤おさと棚とで密着していなければいけないラインです。
木工技術の腕の見せ所でしょうか。
イメージ 7


まだまだ使われて欲しいものです。
イメージ 8


こういうピアノはどんどん忘れ去られていくのと、どんどん新しくされていく状況なので残念です。
でもこうやって現役で使われているところもあり、この期間だけでもしっかりと見させていただきたいと思います。

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Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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