ペトロフがやってきた!Vol.3 - 2008.05.02 Fri
昨日に引き続きペトロフの、いやチェコ製品ならではの調整をご紹介します。
自国で生産している部品だからいろんなチェコ製のピアノによく見られることなのですが、
自国で生産している部品だからいろんなチェコ製のピアノによく見られることなのですが、
鍵盤奥に着いている真鍮の部品(キャプスタン)ですが、
まわりの面取りが悪くギザギザしています。
真ん中に見える輝いているのが磨いて仕上げたものです。
過去にこのギザギザキャプスタン・ピアノに当たり、苦労したことがありました。
この真鍮の上にはアクションのフェルト部分が乗ります。
そして常に摩擦が起きている場所です。
ギザギザ、バリが出ている状態ですと、そのフェルトを削ってしまい、穴があいてしまいます。
この真鍮の上にはアクションのフェルト部分が乗ります。
そして常に摩擦が起きている場所です。
ギザギザ、バリが出ている状態ですと、そのフェルトを削ってしまい、穴があいてしまいます。
そのとき見たピアノは案の定まだ新しいのに穴があいて、引っかかるタッチになっていました。
もう一歩きれいに仕上げてくれれば良いのにと思ってしまいます。
ペーパーでギザギザのバリを削り落とし、
バフで磨き上げます。
左側が仕上げたものです。
これでスムーズな滑りが出てきました。
そしてアクションを付けて、魔法のランプ(ただのアルコールランプ)でねじれたハンマーの傾きを調整します。
日本では電気のアイロンで一カ所だけをつまんで暖めて調整するのですが、熱すぎるのと、暖める範囲が狭いためヨーロッパでは決して使いません。
アルコールの柔らかい熱で全体を暖めて調整します。
調律、整調を仕上げ次は最後の整音です。
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