新品ヤマハの整音 - 2007.08.04 Sat
最近、購入後1年のヤマハのピアノを見る機会がありました。
あまりにもうるさくて、しかも細かいパッセージがよく聞こえません。
この原因は整音にありました。
あまりにもうるさくて、しかも細かいパッセージがよく聞こえません。
この原因は整音にありました。
新品なのになぜ整音が必要か?
これは大変難しいことですが、本来ピアノのハンマーはどうあるべきかという観点から見てみると、ヤマハなどの国産ピアノの仕上げはかなり荒い状態になっています。
もちろん最高の状態がわかっていてコストの問題で、レベル、時間をかけられないということも考えられますが。
でもヤマハでもやればきれいな音色に、しっかりと音が立って輪郭がはっきりとなるなど、かなりハイ・クオリティーなピアノに仕上がります。
現状がどうかというところから検証します。
写真を見てください。

写真を見てください。
まずハンマーの表面の状態は毛足が長く、毛羽立っていて柔らかい状態です。
そして、表面がそっていて平ではありません。
ですからppで弾く時このフェルトの表面の毛足が弦にまとわりつくような感じで、音の輪郭がもやっとしています。
ppがはっきりと出ないためどうしても気持、強く叩いてしまいます。
これではppの意味がありません。
そして、表面がそっていて平ではありません。
ですからppで弾く時このフェルトの表面の毛足が弦にまとわりつくような感じで、音の輪郭がもやっとしています。
ppがはっきりと出ないためどうしても気持、強く叩いてしまいます。
これではppの意味がありません。
まずは表面をきれいにファイリングします。
メーカーによっては細かいサンドペーパーで毛羽立ちを取る、アイロンで毛羽立ちを寝かす、などいろんな方法があります。
いずれにせよ細かい面倒な作業なので時間がかかり省いてしまいます(一番肝心なところなのですが)。
湿度の多い日本では湿度管理がきちんと施されていないと、表面の状態も変わりやすいので特にアイロンの効果は薄れます。
メーカーによっては細かいサンドペーパーで毛羽立ちを取る、アイロンで毛羽立ちを寝かす、などいろんな方法があります。
いずれにせよ細かい面倒な作業なので時間がかかり省いてしまいます(一番肝心なところなのですが)。
湿度の多い日本では湿度管理がきちんと施されていないと、表面の状態も変わりやすいので特にアイロンの効果は薄れます。
今回は細かいサンドペーパーで表面の毛羽立ちを落としました。

写真では見にくいと思いますが、表面の毛羽立ちが取れ平らになりました。
この作業は慣れれば1時間弱でできます。
そして弦の状態も見直しが必要です。
ピアノは1音につき3本弦が張られていますが(中、高音)、この3本が必ず水平にきれいに並んでいると思えば大間違いです。
必ず誤差という物があり、この小さな誤差、弦の段差が倍音が出やすかったり、音が詰まっり、音色には大きな影響を及ぼします。
低い弦を上に持ち上げ、3本のレベルをそろえます。
手順など細かい内容は省きますが、この作業を完璧に行っているメーカーは少ないです。

ピアノは1音につき3本弦が張られていますが(中、高音)、この3本が必ず水平にきれいに並んでいると思えば大間違いです。
必ず誤差という物があり、この小さな誤差、弦の段差が倍音が出やすかったり、音が詰まっり、音色には大きな影響を及ぼします。
低い弦を上に持ち上げ、3本のレベルをそろえます。
手順など細かい内容は省きますが、この作業を完璧に行っているメーカーは少ないです。
このピアノに関してはffで音が割れてうるさすぎていたのでffのレベルを落とすために、ハンマーにクッションを付ける針を入れました。
これでppの繊細な音の輪郭が出て、より大きすぎないffが引き立ちます。
ピアニストもコントロールしやすくなると思います。
ピアニストもコントロールしやすくなると思います。
整音と言っても針を刺すことばかりではありません。
むしろ針入れは整音の中の20%ぐらいの位置しか占めません。
それよりもハンマーの状態、弦の状態、接する状態の方が神経も時間も使います。
むしろ針入れは整音の中の20%ぐらいの位置しか占めません。
それよりもハンマーの状態、弦の状態、接する状態の方が神経も時間も使います。
状況の判断により、これらの作業の重要性がお客様に理解していただければ、是非施してみてください。
注:pp ピアニシモ
ff フォルティシモ
ff フォルティシモ
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