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鍵盤鉛調整 重くて弾けない!Vol.4 完成しました - 2009.05.16 Sat





ようやくI様のスタインウェイが完成して、いよいよ東京に運ばれることになりました。
最後の仕事は
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これら外装の磨きと、、ヒビの入っているところをこれ以上割れないようにする処理、金属関係の磨きです。
いたるところに小傷もあり、これらはいろんなところへ一緒に移動していた思い出の傷でしょう。
これらの当て傷から割れが発生しているのですが、これ以上割れないように処理をします。

そして整調、調律です。
P5150008.jpg

ここでスタインウェイならではの特徴を一つ。

P5150009.jpg
写真ではわかりにくいかもしれませんが、弦を巻いているチューニングピンです。
その周りの金色が鉄骨です。
8~10mmの厚みがある鉄骨の下にはチューニングピンを支えるピン板があります。
この板にチューニングピン刺さっているのですが、スタインウェイはこの鉄骨とチューニングピンは接していません。
ほかのメーカーはチューニングピンが刺さっている鉄骨の周りに木の補助(ピンブッシュ)があります。

これはヤマハ。
チューニングピンの周りにピンブッシュ(木)が見えます。
P5150010.jpg

つまりチューニングピンと木との接触面がスタインウェイの方が、少ないということです。
ピン板のみで支えられているので、チューニングピンを根元からしっかりと回さないと、ピンが表面だけ回っていて、すぐもとに戻るので、調律が狂いやすいのです。

そこで、調律のときに使うチューニングハンマーの傾きが一般的なものより、逆に(低音の方)傾けて操作します。(グランドピアノの調律時の傾き方向と同じ)
スタインウェイの工場で教えてもらいました。
また、回し方のこつもあるのです。
すると、知らずに調理していたときには結構狂いやすかったのがぴたっと止まりました。



スタインウェイの支柱
P5150011.jpg

ヤマハの支柱
P5150012.jpg

このようにしっかりとした支柱、材質、木目、そしてこだわりの響板。
ほれぼれする後ろ姿をしています。
なかなか後ろをじっくり見る機会が無いので、写真をアップしました。


完成したピアノが梱包されて、明日トラックで目的地に向かいます。
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P5150014.jpg

6月にはまた、東京でお部屋に入ってからの最後の仕上げで再会です!

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Re: チューニングピンの隙間について

hiro様

質問のお答えですが、ピンブッシュの役目はチューニングピンをより安定させるものですが、この部分で張力が保持されている割合は少ないです。
歴史的に見て、この部分の鉄骨がくりぬかれているのも多いです。ベヒシュタイン、ベーゼンドルファーなど。
ベーゼンは一時ピンブッシュのあるモデルが出されたことがありましたが、2年ぐらいでまたもとに戻りました。

この場合チューニングピンがより深くピン板に入っていることになります(チューニングピンが短い場合もあります)。

スタインウェイの場合はピンブッシュが無い分、ピン板に入っている部分だけの保持なので、かなり計算されたピン板の製作と思います。
雑音を鉄骨に伝えないということもあるかもしれませんが、ピン板だけの摩擦の感触で調律ができるということなので、より繊細な操作(調律)ができると思います。

ところでhiro様のピアノは何でしょうか。
(hiro様だけで推測はできませんでした。)

荒木様
 質問に答えていただきありがどうございました。いいピアノからどうしてすばらしい音が出るのだろう、という疑問から質問させていただぎました。
私hiroこと、以前何度か工房にお伺いした江口です。私のグランドはsteingraeber の小さなピアノ168センチです。

Re: タイトルなし

ありがとうございます。

良いピアノはそれぞれのこだわりがあって、おもしろいですね。
でも何が良いかは時代でも、メーカーでも違いますので、最期は自分に合うかどうかでしょうね。
シュタイングレーバー、素晴らしいピアノです!


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Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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