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ペトロフ プレップアップ2仕上げ - 2010.08.09 Mon

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今回で、ペトロフのプレップアップは終わりです。
とにかく、やってあれば素晴らしいのに、と思うところが満載のピアノでしたが、最後まで、「PETROF」を裏切らないピアノでした。

音色の綺麗さはさすがです。
今回は整音作業と、整調関係、ダンパー関係などが中心でした。





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ハンマーのテール加工が甘いんです。
写真のようにハンマーのテールは弦を打ったあと、皮の部品にキャッチされます。その時にしっかりとキャッチできないと2度打ちなどの原因となってしまいます。

右:ビフォー テールの状態がツルツルで、しっかりと皮の部分でくわえてくれません。
左:アフター ヤスリ目がついたので、ザラツキ感が出て、しっかりとくわえてくれます。


P80800133.jpg
一本一本を手作業で傷をつけていきます。

この後にアクションの一通りの整調を行っていきました。


P80800222.jpg
さて、ダンパーです。
かかりも始動もとんでもないところに行ってしまっていました。
原因は御覧の通り、フェルトの変形による調整の狂い。すなわち、ダンパーの部品の高さがバラバラです。
横一直線になっていないといけません。

P80800244.jpg
ダンパーをひとつひとつ調整していきます。
ちなみにこの写真は K様家ピアニスト、小2のUちゃんが撮ってくれました。

P80800177.jpg
さて、肝心なペトロフの音を作っていく場面です。
とにかく、ハンマーが硬すぎました。
何一つクッションが無く、パリンとした音でした。
針をさして、クッションを作ります。
刺し過ぎも禁物です。

P80800199.jpg

針を入れて膨らんでしまったフェルトを削ります。
前回で弦水平も出ていますので、後の調整は簡単です。


こうやって、ペダルの確認、雑音の確認、色々と行ってようやく出来上がりました。

Uちゃんは家族のクイズ、私はピアノのクイズを出し合いしながら、作業を進めていきました。
こんなに楽しい作業もなかなかありません。
お母さんもしっかりと答えてくださいました。

最後に私が弾いてピアノの下に潜っていただき、音のシャワーを聴いていただきました。
P80800255.jpg

改めて、素材の良さとしっかりと調整をすればしっかりと答えてくれるピアノだと再認識でしました。
次回の再開が楽しみです。
お父さんのジャズも聴かせて下さい。

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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
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