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40歳のヤマハG3 2 - 2010.08.12 Thu

40年経つとこんなふうになるのです。
でもまだ、これは少ないほうかもしれません。
P80900022.jpg
消耗していますね。
他、消耗の激しい部分と、全くと言ってよいほど状態の良いものが混在しています。
ずっと使われ続けていたこのハンマーをK様は是非記念に持っておきたいとのこと、連絡をいただきました。
大切な思い出ですものね。





P80900033.jpg
これは激しく消耗している部分、バックチェックです。
鍵盤を叩くとハンマーが弦を打ち、その後この革製の部品に捕まえられます。
その捕まえられるハンマーの形状により、ここまで消耗が激しくなってしまいました。
その摩擦部分のハンマー形状が下の写真です。

P80900044.jpg
洗濯板のようにギザギザで、この部分が革に当たります。
はじめから削るためにつけられたようなギザギザです。
現在ではこのような荒らしはしません。

P80900055.jpg
この黄色い部分は鹿皮で出来ていますが、なんとも全く大丈夫でした。
多少の圧縮で変形はしているものの、ほとんど原型をとどめているではありませんか。
この時代の鹿は良いものを食べていたのでしょうか。
そして、鹿皮の上に茶色にキラっと光っているのは膠(ニカワ)です。
ニカワで接着していたのです。
これを見て、今回の修理はすべてニカワを使おうと思いました。
もちろん、鍵盤の部分もニカワ接着している部品があったので、超一流ピアノにしか見られなくなった、ニカワをふんだんに使っていこうと思いました。

ニカワは扱いが面倒なので、廃れていきました。
もちろん現代の化学でより良い接着剤が生まれてきたのも事実ですが、ニカワの最大の特徴の一つが、次また修理しやすいというところです。

三世代使うために作られてきたピアノ。
しっかりとこれからも使っていただくための修理をしていきます。

● COMMENT ●

40年も使い続けて、

機械的構造体を40年も使い続けてこの程度?の消耗具合だとは、何と素晴らしい耐久性があるものなんだろうと感心しました。最近の身の回りの機械物、電子物は、あっという間の短寿命なので、それに慣らされ過ぎている?

現代の化学接着剤は、剥すことがとても苦手ですね!

PS.
BLOGは、こちら(Yahooブログではなく)がmainですか?

Re: 40年も使い続けて、

う様
ようこそです。
これらの時代の部品を眺めているだけでも、楽しいです。なぜこのようなしっかりとした材料が無くなっていったのだろうかと残念でたまりません。

こういうものは修理をして長く使っていっていただきたいですね。

> BLOGは、こちら(Yahooブログではなく)がmainですか?
そうなんです。
こちらの方が操作がしやすく、サービスも良いため、メインで行っております。
これからもよろしくお願いします。


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Author:arakipiano
35年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
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