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蓄音機の音 ピアノ工房月間最終セミナー - 2010.11.29 Mon

蓄音機の音を聴きに今日は遠く関東からもお越しいただきまして、本当にありがとうございました。
蓄音機の音を聴くということだけがメインではなく、音の変遷、これらが今のピアノにどうつながっているかをお伝えできればと思いました。
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私は決して蓄音機の専門ではありません。
しかも、音響などの歴史的なことも詳しいわけではありません。
これらはすべて、関東のクラヴィアハウス一條様のご協力のもと、出来ました。

SP盤時代、私はまだ生まれていませんので、録音をタイムリーな時代で聴いていたわけではありません。
でも80年前の音が、しかも生音が聴けるというのは、その時代のピアノを修理などするのにも大変役に立っています。





ポリドールの蓄音機です。
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SP盤の溝に針を乗せ、その針が付いているサウンドボックスの共鳴板に振動が伝わり、筒の中を振動する空気が通って、箱の中で増強されて、聴こえてきます。

SP盤を回すターンテーブルはゼンマイ仕掛けで、蓄音機の横のレバーを数十回まわしてゼンマイの力を蓄えます。
1分間に78回転ということですが、歴史的にはこの後、45回転、33回転(LPレコード)、CDとなっていきます。

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(サウンドボックスの説明)

PB280015.jpg
このSP盤の片面で、約3~5分聞けます。
そして、片面を聴くたびに鉄針を交換します。
それは溝をなぞっていくうちに、針がすり減って、シャーペンの芯のようになるからです。
その針で聴き続けると、逆に盤の方の溝が削れていってしまい、盤の寿命をダメにしていきます。
落としたらガラスのようにパリンと割れてしまいます。

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コンセントも何もなく、音量の調整はふたの開け閉め、これって今のピアノとよく似ている、と思ったのは私だけでしょうか。
音楽の後ろの方にシャーという雑音が聞こえるのですが、その雑音が頭(脳)の中で消えていきました。
音だけが鮮明に聞こえます。

同じ曲をCDに焼き直したものを聞くと、音楽も鮮明ですが、雑音もより鮮明で、その雑音がうるさく聞こえました。

また、人間の声というのはいいですね。
名盤と言われるシューベルトの「魔王」やシャンソンなどその時代の歌手が、すぐそこにいるかのようでした。

ゼンマイを巻く手間、針を交換する手間、4~5分という音楽の長さなど短所も目立ちますが、なにより音楽の暖かさが伝わるというところを特筆させていただきます。


子供さんなどにも是非聴いていただきたい物です。
また、機会があれば是非行いたいと思います。

● COMMENT ●

音の味!

蓄音器の生の音を聴いて、“音”に対する認識が広がったような気がしました。昔の黄色い菜種油で揚げた天婦羅のように、いまの高純度の油にはない深い味わいがあります。また、楽しい企画に期待しています。どうもありがとうございました。

Re: 音の味!

うさま
これからも追求していきますのでよろしくお願いします。
生にこだわりましょう!


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Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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