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修理の修理 STEINWAY NEWYORK フルコン - 2010.12.01 Wed

アメリカのピアノ、これはヨーロッパのものとは別物です。
しかし、同じピアノ。
一体何が違うのでしょうか。

今回、100年前のスタインウェイのアクションを修理することになり、そのアクションを見れば見るほど「なんでこんな修理ができるの?」と思うところがいっぱいのピアノでした。
PB300003.jpg
さすがフルコンのアクションは大きいです。
鍵盤もかなり長い、重い、大変です。

今回の修理は、





100年経って鍵盤の穴が大きくなってしまったところ、部品の消耗関係、整調、整音などです。
PB300009.jpg
アクションは新しい部品にすでに取り替えられていました。
色が白い部分です。
他の部分はほぼ100年前のままで、色も古めかしいです。

PB300005.jpg
しかし、長年使用していたら、消耗も出てきます。
その消耗した部分をどこまで、どうやって交換するかで、これから先うん十年使っていけるはずですから、きれいにしっかりとやらなければいけないのですが。
アメリカで修理されているということで、これは本場か、と思いきや、けっこうひどい状態で、良く言えば、思い切りが良い、大胆。
悪く言えば、ガサツ、適当、大ざっぱ、信じられない?となるのでしょうか。

上記写真の皮も、使えるのは使って、危ないのは交換して、しかも材質がバラバラ。
気持ち良いくらいテキトーです。

PB300006.jpg

このバックチェックレザーも切れる寸前です。


PB300007.jpg

しして、なぜ新しい部品に交換したのなら、もっと精度良く整調しないのでしょうか。
ズレたまま固まるというのはまさにこのことです。

これはかなり時間がかかるぞ、ということで、しばらくお預かりすることになり、少しづつ仕上げていこうと思います。
できるだけアップしますので、是非ご覧ください。

● COMMENT ●

修理風景

鍵盤の木が、枯れたいい感じの色になっていますね。水分が抜けた分、100年分の音符が詰まっているのでしょうか。
さて、工房のお部屋にセミナーで二度お邪魔させて頂きましたが、どうもピアノの展示室のようなお部屋と、派手に修理している写真とがしっくり結びつきません。まさか、作業の度にピアノを別室に移動するのでもないでしょうし。お部屋全体が写る角度での作業風景の写真を載せて頂けると納得できるのですが。お願いします。

Re: 修理風景

うさま
それがなかなか大変なことで、修理中は部屋がひっくり返っているのですが、工房自体色んな使い方をしているので、雑然とした部分はその都度お片付けです。

できたら写真には載せたくないので、修理中に遊びに来てください!

Re: 修理風景

舞台裏(楽屋)は、ひ・み・つ!ですね。次回、お邪魔するときの楽しみ?ができました。

Re: Re: 修理風景

うさま
そうなんです。ひ・み・つなんです。
ひ・み・つをのぞきに来るときは秘密ではないんです。お待ちしています!


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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