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大修理 スクエアーピアノ4 - 2011.03.31 Thu

なかなかここまでの修理は無いのですが、ピン板の交換です。
今のピアノですと本体に埋めこんであったり、接着してあったりと、かなり大変で、交換どころか寿命ですね、となってしまうのですが、今回はなんとしてでも直します!

そもそもピン板とは?
ピアノの弦の高い張力を支えるチューニングピンが打ち込まれている板です。
通常は鉄骨の下に隠れて見えません。
しかし、今回は調律をしていて、保持がうまくいかず、見えないピン板がどうなっているかを想像して、交換しなければ直らないという判断を下しました。
外して案の定、

IMG_0241.jpg

ちょっと見にくいかもしれませんが、上がオリジナルで下が新しいピン板です。
オリジナルは厚さ30mmほどに3枚の板の張り合わせで、その張り合わせが剥がれてきています。
こういう箇所がいくつもありました。
下の板は厚さ2mmの板が12層にもなって作られています。




IMG_0240.jpg
このピン板を作ってもらうために、どれだけ待たされたか。
浜松の職人に頼んだのですが、気が向かないと作ってくれない、もちろん先約優先。
そして出来ていたのが、なが~い板でした。
これをオリジナルの形、暑さに加工して、チューニングピンが刺さる穴を開けないといけません。
電動ノコギリ、サンダー、カンナが大活躍です。
文字通り、大工です。

IMG_0243.jpg
ざっくりとした形に切り取りました。
後は同じ形に仕上げ、鉄骨に付けてみて、合わせます。

来週に張弦ができるように、作らなくては。
今週末の「歴史的鍵盤楽器」のセミナーには間に合いませんでした。
残念。

でもセミナーは他の楽器もあるので、盛りだくさんで行います。

● COMMENT ●

あとどの位?

来週に張弦だと、このスクエーピアノがピアノ工房に居る期間もあまり長くなさそうな。所有者様も修理が上がるのを心待ちにされているでしょうし。でも、是非、音を聞いてみたいです!次にお邪魔するときまでにあるといいな。。。

Re: あとどの位?

うさま
多分4月終わりごろに納品になれば、と思っています。
是非機会があればお越しください。
今から難関が待ち受けているので、大変です。


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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