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ヤマハG7 50年もの6  - 2011.05.27 Fri

いよいよハンマー付です。

今回も、前回良かったアーベルのスペシャルハンマーを採用しました。
巻が良くて、しっかりと芯があり、音の伸びが良いという印象です。

シャンクはレンナーを採用です。
P5260002.jpg
そのレンナーのシャンクの音を揃えます。
意思の板の上で叩くと、カン、コンと音程差が出てくるので、これを音程順に並べ、打弦したときの打撃音を揃えます。
慣れないと聞き取りにくい音です。
これをやるだけで、弦の音以外のものが揃うので、非常に澄んだ感じに聞こえます。
やるかやらないかは雲泥の差が出ると思います。
ハンマーとシャンクがキットで売っているのはこの作業をやってないので、打撃音がバラバラなので、使いません。





P5260005.jpg
ハンマーを膠付けし、傾き、前後位置、打弦点などを確認しながらニカワで接着していきます。
文章では簡単ですが、下準備が大変で、接着に入ると3時間くらいで完了です。


P5260006.jpg
接着後、長かったシャンクを切ります。

P5260009_20110527015629.jpg
完成です。
奥に見える新しいニカワ壺、使いやすくて、ニカワの状態が安定しています。
アルミではない、木のハンマーレール時代のピアノです。

次回はアクションの状態を見て、整調、整音です。
ダンパー付けもありました。

● COMMENT ●

不思議ですね

楽器が鳴るということって、すごく複雑なんですね。
ところで、極めて均一な素材(例えば、合成樹脂)でシャンクができていて、どれもまったく同じ音がしたりすると、それはピアノにとってかえって不幸なことだったりして?

Re: 不思議ですね

うさま
私も同じようなことを考えたことがあります。
木の温かみ、不均一さ、同じものが二つとないというところがなによりの「味」なのではないでしょうか。
その総合が木でできたアコースティックピアノだと思います。


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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