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ヤマハG2の20年後 - 2011.06.28 Tue

今回、K様のご了承を得て、写真を掲載させていただいています。
P6270004.jpg
今回作業のピアノは20年前のヤマハG2でした。

毎年しっかりと調律はされていたということで、ピッチの狂いはあるものの、調律は大きな問題はありませんでした。
しかし、現在K様は最初購入してしばらくの調律した後の感動が今は無いとのこと、意味は痛いほどわかりました。
調律以外全く何もされていない状態でした。
ハンマーもしっかりと20年分の弦溝がついて、深く長く、くっきりです。
しかもソフトペダルを踏んだ時に左の弦が解放しないほど反対にズレたままです。
音はペンペン、カンカン。

本当なら一日かけて、整調から整音まで行うとベストなのですが、限られた時間の中、発表会も近いということで、とにかくきれいな音に仕上げることを選択しました。

まず、すべてを分解してのお掃除です。
すると、、、





P6270001.jpg

P6270002.jpg
これまた20年分のホコリが鍵盤の上下に溜まっていました。
でも、きれいな方です。
お部屋の管理もしっかりとされていたのでしょう。

P6270005.jpg
しっかりくっきり付いた弦溝を取り除きます。

P6270006.jpg
ここまでしっかりと弦溝を落とさないと、新しく弦合わせができません。
しかし、リスクもあります。
それは全く新しくなったハンマーのトップ(弦の当たるところ)がきれいに3本の弦が同時に当たらなくなってしまったところが出てきてしまうのです。
斜めに削ってしまったりと、2本は当たっているけれど、1本が時間差で遅く当たる現象が出て、そこだけ変な倍音が含まれてしまい、硬質な首を絞めたような音になってしまいます。

P6270007.jpg
それをハンマー一個ずつ弦に接触させて、同時に当たるかの確認と、修正をやっていきます。
音が硬い場合針を刺し、調整します。


面(線)で当たっていた弦溝が、点で当たることにより、音の立ち上がりが綺麗になり、伸びが良くなり本来の姿に戻って行きました。

調律と整音しかできませんでした(おっと、使わなくなった今では珍しいグランド用マフラーを外しました)が、これで整調は全くしていませんが、ハンマーの弦に当たる感覚が変わったため、タッチまで調整したかのようにある程度揃って感じます。
弾き手の指の感覚は耳そのものです。

最後にK様とお嬢様に弾いていただき、変化を体感していただきました。
本来あるべき姿に戻しただけなのですが、何ランクも上の楽器に感じられたかと思います。
ヤマハのGシリーズは材質と音色のバランスの取れたピアノだと思っています。
作業するだけ反応する楽器なので、変化を予測しながら行う作業は大変楽しいものです。


次回アクションの整調を行いましょう!

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Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
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