足取り重く、、、 - 2008.01.22 Tue
一連のツアーの2日目、一日中雨の鹿児島となりました。ここのホールは25年ほど建っていて、もちろんピアノも同じ年数が経っています。
ホールの大きさ、響き、ピアノの年代、状態がすべて違うところで同じプログラム。楽器を運べないピアニストの大変さが改めてわかった1日でした。もちろんそのピアノを最初に触るのは調律師ですが、その責任はあまりにも大きいと感じました。
そして悪い予感が本番におこってしまったのです。
朝一番から年数が経って調整の土台がズレてしまったのを直し、その上に調整を重ねていきました。しかし何かイマイチ鳴りが悪い、と感じて作業を進めていきましたが、後は弾いていただいてから指示を仰ごうと思って一区切りをつけました。
リハーサルが始まると、なんと快調です。ホッと胸をなで下ろすと「なかなかいいんじゃないこのピアノ。」と言葉を頂きましたが、何か胸の奥で小さい不安が、、、
リハーサルの最中の注目点として、
1. ピアノがピアニストのものになっているか。
2. ペダルの使い方がいつもといっしょか。
3. 歌う部分がしっかりと鳴っているか。
4. 本番のテンションとどれだけ違うか。
3.4.が気にはなっていたのですが、リハーサル後の言葉を思い出し、本番前の調整は調律の確認のみにしました。下手にアクションを触らないでおこうと、、、
しかし、本番が始まると、まるで別人のようにミスタッチ、ガンガン叩くような弾き方になっていたのです。終わって戻ってくるときには右手を使い果たしたかのようにぶんぶん振って、戻ってこられ、開口一番「弾けない、鳴らなかった。」と。
いろいろと原因を考えると、
1. 満員のお客様でしかも外は一日中降っている雨。これでは音が通りません。
2. ピアノの年代に合った調整がはまっていなかった。(ピアニスとから)
たった1時間のリハーサルですべての状況を把握して修正しないといけません。今回はそれに無理がありました。
すべてこちらに原因があるので何も言えません。
明日はもう一度大分に戻って同じコンサート。
二度同じことを繰り返さないようにしなくては。
ちょっとブルーな気持で博多に向かっています。
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