シュベスター修理 - 2012.01.15 Sun
今取り掛かっているオーバーホールの仕事です。

シュベスターのグランドピアノは台数があまり作られていないので、珍しい部類に入ると思います。
しかし、このH様のピアノは、響板が割れていて、弦も錆びていて、アクションの動きも悪くなっていて、フルコースのオーバーホールになりました。
弦を外して、鉄骨を降ろさないと響板の修理ができません。

一見きれいに見えて、実は、、、

このようにヒビが入っていました。

響板の表面の塗料を取り除きます。

埋め木をするために、あえて溝を広げます。
その埋め木と同じ角度の穴を広げる工具です。

何ヶ所もヒビが入っていて、そこに埋木を施し、接着しました。

表面を削り、なだらかにして、響板の塗料を吹きます。
完成するとこのように蘇ります。

外した鉄骨もきれいに掃除をして、金属の磨けるところはきれいに光らせ、ネジを締めていきます。

鉄骨のネジ締めが終わったら、いよいよ張弦の準備です。
これから先がまだまだかかっていきますが、手作りのピアノと言う感じで、なかなか思った寸法にできていない部分も多く、無い知恵を絞り、感を働かせ良い音が出るように作っていきます。
最後に響板をげんこつで叩くと、ゴーーーんときれいに伸びのある響きが出たので、これから本格的な音作りが楽しみです。

シュベスターのグランドピアノは台数があまり作られていないので、珍しい部類に入ると思います。
しかし、このH様のピアノは、響板が割れていて、弦も錆びていて、アクションの動きも悪くなっていて、フルコースのオーバーホールになりました。
弦を外して、鉄骨を降ろさないと響板の修理ができません。

一見きれいに見えて、実は、、、

このようにヒビが入っていました。

響板の表面の塗料を取り除きます。

埋め木をするために、あえて溝を広げます。
その埋め木と同じ角度の穴を広げる工具です。

何ヶ所もヒビが入っていて、そこに埋木を施し、接着しました。

表面を削り、なだらかにして、響板の塗料を吹きます。
完成するとこのように蘇ります。

外した鉄骨もきれいに掃除をして、金属の磨けるところはきれいに光らせ、ネジを締めていきます。

鉄骨のネジ締めが終わったら、いよいよ張弦の準備です。
これから先がまだまだかかっていきますが、手作りのピアノと言う感じで、なかなか思った寸法にできていない部分も多く、無い知恵を絞り、感を働かせ良い音が出るように作っていきます。
最後に響板をげんこつで叩くと、ゴーーーんときれいに伸びのある響きが出たので、これから本格的な音作りが楽しみです。
● COMMENT ●
埋め木
Re: 埋め木
うさま
これらの工具は市販の状態だけでは使えません。
なんでもそうですが、一手間二手間をかけないと本当の工具になりません。
この工具作りも面白いのですが。
ヨーロッパは地域て乾燥具合が違います。日本と比べて乾燥していることには間違い無いですが、25年前のベヒシュタインの工場では冬場帰るときに床にバケツで水をベチョベチョに撒いていました。ビックリ!
割れているピアノも多いです。
これらの工具は市販の状態だけでは使えません。
なんでもそうですが、一手間二手間をかけないと本当の工具になりません。
この工具作りも面白いのですが。
ヨーロッパは地域て乾燥具合が違います。日本と比べて乾燥していることには間違い無いですが、25年前のベヒシュタインの工場では冬場帰るときに床にバケツで水をベチョベチョに撒いていました。ビックリ!
割れているピアノも多いです。
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湿っているととアクションの動きが悪くなるし、乾燥すると響板が割れるし、楽器のための環境は難しいですね。気候は国や地域によってかなり違いますが、欧州はどうなんでしょうか?