シュベスター修理4 - 2012.02.06 Mon
修理に、コンサートに日替わりでいろんな仕事をやっているため、ブログを更新する時間がありませんでした。
今日も一日修理に没頭していました。
スタッフの水野と二人で、アクションの第一段階の仕上げを行いました。
この次に第2段階、3段階と完成に向かって調整していきます。
いろんな取り付けを見ていただきましょう。

この部品は、赤いクロスが磨耗したため、交換しているところです。
どこでしょう?

ダンパーワイヤーが入る所で、常にワイヤーが上下に動くので、磨耗します。
穴に、クロスを通してカット。
このクロスの幅が、きつすぎず、緩すぎず、ワイヤーを通したときにほんの少し、隙間があるようにします。

ダンパーフェルト、ワイヤー、ガイドレールクロス、全てが新しいと、工場での新品の取り付けを思い出します。
時間のかかる大変な作業です。


H様のご希望で、オプションで黒鍵のエボナイトを黒檀に変更しました。
断然手触りが違います。
剥がしてニカワでくっつけます。

アクションをピアノに入れて、ハンマーの一本一本を厳密に弦に合わせていきます。
ねじれている、反っている、傾いているものをアルコールランプの火で、曲げます。
見た目もきれいに、当たりも確実に。

鍵盤の高さもバラバラになっていました。
特によく弾く中音は両サイドのところより1mm下がっていました。
全てきれいにならしていきます。紙で。

さて、一回目の鉛調整です。
今回はオリジナルがスプリングの力を借りたアクションだったので、どこか不自然なタッチでした。
今はこのスプリングが無いものが主流です。
スプリングを取ったので、重さもガラリと変わりました。
何回か測っては埋めて、削ってを繰り返さないといけないと予想しました。
一回目ではざっくりとした感じでしか、重さがそろいません。
思い軽いがかなり混在していました。


必要な鉛は打ち込み、いらない鉛は外して、埋木です。

埋め木がいっぱいです。
鉛の数をあらためて見て、現在のピアノに似た、場所と個数が埋め込まれているなあ、と思いました。

黒鍵の黒が剥がれているところ、新しい部品の所を黒く塗ります。
今度は第2整音に入って行きます。
もう終盤が見えてきました。
今週で仕上げです。
今日も一日修理に没頭していました。
スタッフの水野と二人で、アクションの第一段階の仕上げを行いました。
この次に第2段階、3段階と完成に向かって調整していきます。
いろんな取り付けを見ていただきましょう。

この部品は、赤いクロスが磨耗したため、交換しているところです。
どこでしょう?

ダンパーワイヤーが入る所で、常にワイヤーが上下に動くので、磨耗します。
穴に、クロスを通してカット。
このクロスの幅が、きつすぎず、緩すぎず、ワイヤーを通したときにほんの少し、隙間があるようにします。

ダンパーフェルト、ワイヤー、ガイドレールクロス、全てが新しいと、工場での新品の取り付けを思い出します。
時間のかかる大変な作業です。


H様のご希望で、オプションで黒鍵のエボナイトを黒檀に変更しました。
断然手触りが違います。
剥がしてニカワでくっつけます。

アクションをピアノに入れて、ハンマーの一本一本を厳密に弦に合わせていきます。
ねじれている、反っている、傾いているものをアルコールランプの火で、曲げます。
見た目もきれいに、当たりも確実に。

鍵盤の高さもバラバラになっていました。
特によく弾く中音は両サイドのところより1mm下がっていました。
全てきれいにならしていきます。紙で。

さて、一回目の鉛調整です。
今回はオリジナルがスプリングの力を借りたアクションだったので、どこか不自然なタッチでした。
今はこのスプリングが無いものが主流です。
スプリングを取ったので、重さもガラリと変わりました。
何回か測っては埋めて、削ってを繰り返さないといけないと予想しました。
一回目ではざっくりとした感じでしか、重さがそろいません。
思い軽いがかなり混在していました。


必要な鉛は打ち込み、いらない鉛は外して、埋木です。

埋め木がいっぱいです。
鉛の数をあらためて見て、現在のピアノに似た、場所と個数が埋め込まれているなあ、と思いました。

黒鍵の黒が剥がれているところ、新しい部品の所を黒く塗ります。
今度は第2整音に入って行きます。
もう終盤が見えてきました。
今週で仕上げです。
● COMMENT ●
「現在のピアノに似た、場所と個数が~」とのお話だと、最初からそこに線を引いておいて、そこに規定の重さの鉛を埋め込めば…と工業的アプローチを取りたくなるのも一理ありますね。
Re: タイトルなし
うさま
この100年でも年代によっても、アクションが違っています。30~40年前のそれぞれのメーカーに特徴があった時代が面白いと思います。癖がありますが。
今主流になっているアクションはやはり弾きやすいです。
この100年でも年代によっても、アクションが違っています。30~40年前のそれぞれのメーカーに特徴があった時代が面白いと思います。癖がありますが。
今主流になっているアクションはやはり弾きやすいです。
今回はピアノより「手」が気になります。優雅な手と、力感あふれる手。
厚みがあるのは昔からですか?素晴らしく良い音が出そうです。
どのように道具を持ち、動かすかがカギですね。
また、あかぎれの季節ですが、何か塗ったりケアされますか?
厚みがあるのは昔からですか?素晴らしく良い音が出そうです。
どのように道具を持ち、動かすかがカギですね。
また、あかぎれの季節ですが、何か塗ったりケアされますか?
Re: タイトルなし
Yさま
写真の手はあまり当てにしないで下さい。写真用にポーズをつけていますので。笑
水野の手だったり、私の手だったり、右手だったり左だったり、いろいろです。
ただ、指が短く、手のひらが広く分厚いのは昔からです。これで良い音が出るかは不明です。笑
写真の手はあまり当てにしないで下さい。写真用にポーズをつけていますので。笑
水野の手だったり、私の手だったり、右手だったり左だったり、いろいろです。
ただ、指が短く、手のひらが広く分厚いのは昔からです。これで良い音が出るかは不明です。笑
手と音色の関係
多くのピアニストの音色や注文を聞いてこられたと思いますが、手の形や大きさ厚みと、音色にどのような相関関係がありますか?同じピアノでも演奏者によってまったく違う音色なのが不思議です。
親指の下の肉付きが良い人はタフだそうです。やっぱり!
鼻が大きい人もタフだそうですよ。(笑)
親指の下の肉付きが良い人はタフだそうです。やっぱり!
鼻が大きい人もタフだそうですよ。(笑)
Re: 手と音色の関係
Y様
不思議ですよね。ふくよかで大きくてどっしりしている手のピアニストは、芯が太く優しく甘い音を出すように感じます。
あくまで主観です。
でもアシュケナージもチッコリーニも太くて芋虫が五匹いる手でしたが、あま~い音を出す名手です。
> 親指の下の肉付きが良い人はタフだそうです。やっぱり!
私はタフでしょうか?笑
不思議ですよね。ふくよかで大きくてどっしりしている手のピアニストは、芯が太く優しく甘い音を出すように感じます。
あくまで主観です。
でもアシュケナージもチッコリーニも太くて芋虫が五匹いる手でしたが、あま~い音を出す名手です。
> 親指の下の肉付きが良い人はタフだそうです。やっぱり!
私はタフでしょうか?笑
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