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ヤマハ C3LA 鉛調整 - 2008.01.08 Tue

購入1年足らずのピアノになぜこのような調整が必要か?
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このピアノをM様が1年前に購入され、数ヶ月で大きく狂い出し、いろんなバランスが崩れて、思った音が出ない、弾きにくいということになり、見させていただくことになりました。
以前のブログにも書きましたが、一番の調整の土台である鍵盤が下がる重さのバラツキが異常でした。

隣同士で10gも違うという所が全鍵盤に渡ってあり、その差は一番大きくは20gにも達していました。
一番重くて70g近く、軽くて50g。

M様は何度となくヤマハに電話をされたそうですが、返ってくる言葉は「これがヤマハの標準です。」
最後には返す言葉が無かったとのこと。

根本の問題は工場内での製作基準がどのレベルかということです。
製作段階の時でしかできない調整も多くあります。
その一つがこの鉛調整ですが、一流のピアノを知ってしまった方にはこの違いがわかるのです。
M様も違和感を感じながら我慢してこられ、ヤマハの対応になす術も無くなったのです。
「ヤマハに影響力のあるピアノの先生だったら意見を聞くのかも。」とM様。
本当にそうかも知れません。

絶対にしっかりと調整して、満足して弾いていただこうと作業に取りかかりました。



イメージ 2

鍵盤を裏から見たところ

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その拡大。
何本か色の付いた線が引かれているのがわかると思いますが、このラインに沿って鉛が埋め込まれています。
白鍵1つ目鉛のライン 赤
黒鍵1つ目鉛のライン 黒

白鍵2つ目鉛のライン 緑 ・・・などと

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このように。
計算上きれいにそろっているだけで、実際はそれぞれの誤差を無視した重さになっています。


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結果これだけの鉛が必要になりました。


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作業後、M様は
「別のピアノみたい!ピアノの鳴りまでが変わりましたね!」
「そうです。これで土台が出来上がったので、今からM様仕様の調整が可能になります。」

決して悪いピアノではありません。
むしろ、しっかりと調整に耐える、しっかりと調整のできるピアノです。
それをやるかやらないかは、メーカーの考え方です。

このヤマハが、ベーゼンを買収したのですから、良い方向への転換を望むばかりです。

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32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
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