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フォルテピアノ張弦 - 2012.12.20 Thu

うたまくらの茶論で長年使ってきたピアノ、フォルテピアノの弦交換を行うことになりました。
鉄骨が無い時代のもので、外装(外枠)で弦の張力を支えます。
温度湿度の変化で調律も大変良く狂います。
その変化の中で大きい時は半音も上下します。

ピアノではあまりないことですが、蓋を開けたら弦が切れていたということもありました。
初めは意味がわからなかったのですが、長年季節の動きを見ていくと、このフォルテピアノの狂い方もわかってきます。

さて、長い時間使われてきた弦を全て新しくして、潤いある響きに大変身です。

PC190033.jpg





PC190035.jpg
ピアノの弦とは全く違っており(時代、メーカーで種類が違います)チェンバロの弦と同じようなものが張られています。
弦の太さもピアノでは直系1mmのものが使われているのに対して、このノイペルトのフォルテピアノは0.5mm前後の物がち使われています。
ピアノの半分ですね。

ピアノに引っ掛ける部分を一本一本コイル状に作ります。

PC190036.jpg

コイル状に作る道具は自作です。
グロトリアンピアノの研修時代に、巻線を巻いていたのでその時のノートを見ながら、フォルテピアノ用に作りました。
一本一本手作りのために時間がかかります。

PC190038.jpg
PC190037.jpg
本体に張っていきます。
細い弦なので、巻きやすいと思いきや、変な癖がついてしまうと戻すのに一苦労です。
また本当に狂いやすいというのが大変なところです。


これからコンサート用の音源の録音も始まり、きれいに仕上がった音色が楽しみです。

● COMMENT ●

ノート

自筆のノートこそ、虎の巻ですね!

新しい弦になったフォルテピアノの音が楽しみです。
クリスマスコンサートでは、フォルテピアノの演目はないのかな~。

お久しぶりです!

フォルテピアノ、大好きです!
今月初めも、クリストフォリを聴きに行ってきました。
中身を見たことがなかったので、興味津々で記事を拝見させて頂きました☆

Re: ノート

うさま
まさかここでノートを見ることになるとは思いませんでした。
覚えていたつもりなのに!

しかし改めて見ると面白いですね、当時の視点が。

23日はまだ完成していませんので半分しか弾かれないかもしれません。

Re: お久しぶりです!

みかんぴあのさま
ピアノと違って面白いですね。
原点があるので、今のピアノをより知ることにもつながります。
一度お越しください、お待ちしています!


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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