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足踏みオルガン修理 - 2013.02.20 Wed

足踏みオルガンを預かって数ヶ月、ようやく納品のめどが立ちました。
修理の内容としては大きなものはなく、サビ取り、音が鳴らない個所の修理、木部割れ修理、調律などです。
しかしネジの多いこと。
なくしてしまいそうになります。
もしくはどこのネジだったか忘れてしまいそう。
PC180010.jpg
外装を外すだけでも、何十本のネジを取らなくてはいけません。

私が小学校時代(40年前)、各教室に足踏みオルガンがありました。
日本の鍵盤楽器の歴史もここから始まったのですが、今はどこかに忘れ去られています。
持ち主のT様は子供の頃の思い出を今一度オルガンに乗せたいとのこと。
その時ももう間近です。






PC180016.jpg
外装を外すと鍵盤の奥が見えて来ました。
ピアノと違ってアクションは鍵盤の下です。
アクションというよりもリードとそこに空気を通す機構があります。
鍵盤を押すと、下の棒が押し下げられ、その鍵盤のリードに空気が入っていく構造です。

PC180024.jpg
しかし、リードが取り付けられている板に割れが何ヶ所も見られ、そこから空気が漏れてしまいます。
この割れを塞がねくてはなりません。

P2120019.jpg
表と裏からこの隙間を埋めました。


リードの部分を組み上げていき、音がなるように鳴ったら、調律です。
P2120023.jpg

リード抜きで、リードを取り出します。
音が低い時はリードの先端を削り、高い時はリードの根元を削ります。
低音でリードの長さは60mmくらいあり、厚みもあります。
高音部では15mmくらいのリードで薄く、すぐに曲がってしまいそうです。

P2120022.jpg
リードが入っているポケットです。


作業中、いろんな物を見つけました。
PC180023.jpg
今は無いでしょうが、当時のこのオルガン課の規模はどれくらいだったのでしょうか。

PC180031.jpg
ペダル部分には50年前のビニールの端がまだかかっていました。

PC180029.jpg
風袋は健在で、50年たった今でもしっかりしています。
なにより、全て木でできているため、修理が可能です。
ネジ類、バネ類も錆を落として、もう一度使います。
そしてまた何十年と使われ続けていくことでしょう。

● COMMENT ●

オルガンの調律

ピアノのチューニングピンと違って逆に回せば音が戻ると言うこともなく、リードを削り過ぎたら…。先端と根本の削りで多少は何とかなるのでしょうけども。
NHKホールのパイプオルガンの組み立ての記録映像で、調律で技術者さんがオルガン管を派手にはさみでジョキジョキと切っているシーンを見て、切り過ぎたらどうするのか!と心配したことを思い出しました。

Re: オルガンの調律

うさま
マリンバも生涯3回くらいしか調律出来ないらしいです。高くするのも、低くするのも削るので。
切り過ぎたら、削り過ぎたらそこだけ交換なんでしょうね。
それにしても慎重に運ばないと。経験がモノをいう世界ですね。

リードオルガン修理

今は、忘れ去られてしまったオルガンが、修理して、リバイバルしていると、嬉しくなってしまいます。
私は、電気のオルガンからスタートして、ピアノ、エレクトーンマニアになってしまいました。
朝ドラで、オルガン見た時は、懐かしさが、蘇りました。
今は、シンセサイザー、デジタル楽器が、当たり前になってしまいましたが、オルガンは、それなりの良さが、あります。

Re: リードオルガン修理

オルガンの良さはやはり音色。電子音では出ない音。アコースティックは良いですね。


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32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
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