1927年製のザイラーSEILERの魅力 - 2013.10.04 Fri
今年の夏、うたまくらピアノ工房に届き、調整を加えてきましたアップライトピアノの数々を順にご紹介をしたいと思います。
まずはじめは、1927年製のザイラーSEILERをご紹介します。

ザイラー社の創業は1849年でヨーロッパの中で古いメーカーの一つです。
ドイツ製ですが、ウィーンの音色とポーランドの地で作られた材料からくる温かみが融合した独特の佇まいを持つピアノです。
また、デザインに気を配り、最近までも凝ったデザインのピアノを出しています。
このピアノも黒塗りの外装に美しい飾り彫りがあり、天板の内側に木目の木地が見えそこに過去の博覧会などで取ったメダルの数々が描かれています。
つまり、これだけ優秀なピアノだという宣伝を入れているということです。
当時のピアノには多いことでした。
また、入手当初、鍵盤蓋の内側は、普通に黒塗りでした。
しかし、天板の内側の木目を見て、このピアノはきっときれいな木目に黒が塗ってあると思い、ここだけ木目ではデザイン上バランスが悪いのではないかと、鍵盤蓋の内側の黒塗装をはがすことになりました。
すると、オリジナルのED.SEILERのエンブレムと美しい木目が出てきました。
先日、うたまくらピアノ工房にいらっしゃったデザイン関係の方にも、とても美しいピアノとお褒めいただきました。

工房に入ってきて、環境的にもかなり厳しい夏だったので、かなりの変化が起きてしまいました。
音の輪郭がぼやけ、タッチのキレがぼやけ、ハリのある音が出なくなってしまいました。
機械の部分も全てが木で出来ているため、狂いは大きく生じます。
少しの狂いが多く集まるとふわふわな感触になってきれいな音が出ませんでした。
もう一度基礎からの積み上げの整調を行い、かっちりした感触に戻りました。
約90年経ったピアノですが、各メーカーが素晴らしい個性を出していた時代のピアノです。
是非弾いて感じてください。
まずはじめは、1927年製のザイラーSEILERをご紹介します。

ザイラー社の創業は1849年でヨーロッパの中で古いメーカーの一つです。
ドイツ製ですが、ウィーンの音色とポーランドの地で作られた材料からくる温かみが融合した独特の佇まいを持つピアノです。
また、デザインに気を配り、最近までも凝ったデザインのピアノを出しています。
このピアノも黒塗りの外装に美しい飾り彫りがあり、天板の内側に木目の木地が見えそこに過去の博覧会などで取ったメダルの数々が描かれています。
つまり、これだけ優秀なピアノだという宣伝を入れているということです。
当時のピアノには多いことでした。
また、入手当初、鍵盤蓋の内側は、普通に黒塗りでした。
しかし、天板の内側の木目を見て、このピアノはきっときれいな木目に黒が塗ってあると思い、ここだけ木目ではデザイン上バランスが悪いのではないかと、鍵盤蓋の内側の黒塗装をはがすことになりました。
すると、オリジナルのED.SEILERのエンブレムと美しい木目が出てきました。
先日、うたまくらピアノ工房にいらっしゃったデザイン関係の方にも、とても美しいピアノとお褒めいただきました。

工房に入ってきて、環境的にもかなり厳しい夏だったので、かなりの変化が起きてしまいました。
音の輪郭がぼやけ、タッチのキレがぼやけ、ハリのある音が出なくなってしまいました。
機械の部分も全てが木で出来ているため、狂いは大きく生じます。
少しの狂いが多く集まるとふわふわな感触になってきれいな音が出ませんでした。
もう一度基礎からの積み上げの整調を行い、かっちりした感触に戻りました。
約90年経ったピアノですが、各メーカーが素晴らしい個性を出していた時代のピアノです。
是非弾いて感じてください。
● COMMENT ●
かわいい!
Re: かわいい!
中島様
昔のピアノはこうやってはがしてもきれいな材料を使っています。でも色使いのデザインはセンスが必要ですね。
昔のピアノはこうやってはがしてもきれいな材料を使っています。でも色使いのデザインはセンスが必要ですね。
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ちびベヒシュタインも気になりますっ。