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縁結びのコンサート - 2013.12.17 Tue

先日うたまくらピアノ工房にて「時代を語るピアノの響きコンサート」が行われました。
全国あちこちからご参加いただきまして、ありがとうございました。
今回ほどいろんな物がつながっていったコンサートはないと思いました。

ある理由でフッペルのピアノを手放すことになったS様、
そのフッペルの情報をうたまくらに知らせていただいたI様、
引き取り修理が決まって大手術を施してくださったエスピー楽器(シュベスターピアノ)の岩本社長、
その出来上がったピアノがうたまくらピアノ工房に来て、調整が終わってこうしてコンサートとして形になった時に一同にお会いすることになりました。


S様はあの思い出の黒いピアノがどのようになったか、どんな音色になったかを見に、
I様は夜行バスでその完成とメールででしか交流していなかったS様と会うことに、
大修理を施してくださった岩本社長は、できあがったピアノの出口に立ち会うことがなかなか無い中、コンサートとして音色が聴けるということでお越しいただけることになって、それぞれの想いが重なりました。

PC150038.jpg




それぞれの思いが工房で一つとなって歌枕の演奏で現れました。

こういう形でピアノを聴いていただくことはなかなかないのですが、来られた方々がピアノの音色を聞いて感動したとおっしゃって下さいました。
PC150061.jpg


聴いたことのないピアノでの音作りは難しいものです。
ピアノから感じ取り、それに合わせて作り上げていく、今回のコンサートではそれぞれのピアノ、人が主役でした。

これからもこういう取り組みを続けていきたいと思います。

関東方面から半分近くの方がお越しくださって、本当に大切だと思った時は距離ではないんだということと、ピアノを通して心も通じるということがあらためてわかり、やり続けていく取り組みと確信しました。

60年位ピアノ製造に携わっている岩本社長がこんなところは日本で他には無い、と言ってくださったことが嬉しかったです。
次の持ち主へバトンタッチしたS様からも、ピアノを生かしてくださって、本当にありがとうございました、というお言葉が暖かかったです。


これらのことはひとりでできることではありません。
一人ひとりの協力があって出来上がるものです。

また次回をどうぞご期待ください。
次回は3月の予定です。

● COMMENT ●

み~んな違う魅力で…

「時代を語る~」楽しく参加させて頂きました。それぞれのピアノが、魅力一杯で違う光り方でした。
そして、トロピカルにはびっくりです。「えっ、こんな音になるの?」という感じでした。毎回、新しい発見がありますが、それはきっと追及し、現状況で最高の物を提出しているからですよね。お疲れ様でした。次回も、楽しみです。

トロピカル

テーブルの上の金銀財宝を両手ですくって眺めるようなキラキラした響きでした!
べヒシュタインの格の違いを見せつけられたような気がしました。
ハンマー交換に取り組まれたとき、こういう音になるって予測されていたのでしょうか?
(それともある意味賭け?)

Re: み~んな違う魅力で…

妹尾様 毎回のご参加ありがとうございます。
現在うたまくらピアノ工房はどこを切っても金太郎飴ではないですが、どこを切っても語れるピアノが揃っています。次回も是非お楽しみに!

Re: トロピカル

うさま
以前から来て頂いている方々の反応はトロピカルが大きいですね。
この変わり様が修理の醍醐味でもあります。
もちろんベヒシュタインがこのような音になるだろうという想定のもと、修理をしました。
というかそういう方向に向かって修理をしたということですかね。これらは現在の部品の良し悪し、昔の部品の限界を見極めた上でです。
今度はどのようになっているか楽しみです。もっと響いていると思います!

Re: トロピカル

そういう方向に向かって修理と言うことは…、
修理の先にある音、もっと言うとこの楽器はここまでいける!が分かっているから出来る芸当です。
調律、整音をお願いする側の人間も、「ここのところ」を知りたいですよね。

来週の工房セミナーも楽しみです!

初めての音経験でした。産まれてこのかたピアノの音を聞いたのは、スタインウェイかヤマハ、ベーゼンドルファー。CD録音、コンサートホールなんかもたいがいスタインウェイ。


ベヒシュタイン パリッサンダーやピアノフォルテを聞いて、ピアノの原点はこの音なんだな~と思いました。


今のよく聞くピアノの音は、輝きと音量を手にしたのに対し、何かを犠牲にしてる…と感じました。

うたまくらさんだからこそ、聴ける貴重な職人魂溢れる楽器達の音。


「知る、聴く」ということは、非常に大切なことだと思います。


大正時代のヤマハでしたっけ? 弾かせて頂いてビックリです! 今の音、タッチを知るだけに天国にいるかのごとく気持ち良かったです。


また名器名作の音を「知る、聴く」に伺います。


貴重なお時間、ピアノを弾かせて頂いてありがとうございました。

Re: Re: トロピカル

うさま
「ここのところ」はいろんな音を数多く体感しないと難しいでしょうね。それも状態の良いピアノを。
私もまだまだ体感したいです。
セミナーお楽しみに!

Re: タイトルなし

河崎様
先日はお越しいただきありがとうございました。これだけ感じていただけて嬉しい限りです。
これも良い状態のピアノだといろんな表現ができるということを知って、次のレベルが見えてこられたからだと思います。

いろんなアンテナを敏感にして感じてください。そしてそれを表現してください。
またお待ちしています!


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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