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ピアノ解体ショー 体験 - 2014.04.23 Wed

先日の日曜に、YAMAHA C5のオーバーホールのためにピアノを運び込み、最初の解体の部分をセミナーとして行わさせていただきました。
N先生のピアノで、25年経っています。

オーバーホールの内容はバラすところから始まり、最後組み上げて調整するまでにいろんな行程を踏んでいきます。
しかし、持ち主を初めほとんどの方はバラしていくところを見たこと、ましてや一緒になって解体していくことなど体験できることはほとんどないと思います。

N先生のご協力でいろんな方にお越しいただいて解体させていただきました。
遠くは東京(皆勤賞)、名古屋(技術者)、そして大阪の方々、いっしょになって解体しました。

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セミナーは決められた時間の中で行うので、その時間内で完結できるように事前に下準備をしました。




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解体の最初は外装を外すところからです。
意外とこんなところが外れるのかと思うところが、どんどんと外されていきます。

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ダンパー、弦を外していきます。

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チューニングピンに巻かれた弦はしっかりと密着しているので、外すのは重労働です。
この重労働も手伝っていただきました。
弦を切る作業も弦の太くなるに連れ、硬く切れにくくなります。
一本一本手作業になります。

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チューニングピンは抜く時に時間をかけず摩擦熱を保たせないように逆転ドリルで一気に抜いていきます。

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鉄骨のネジを外して、鉄骨が全くフリーな状態でちょこんと乗っかっているところまでに持って行き、鉄骨を降ろします。

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鉄骨をチェーンブロックで釣り上げ、ピアノから外します。


響板がフリーになりました。
駒をたたいて響きも聴いていただきました。
この響板からすべての音色が出てきます。

良い振動をしていました。
工業製品といえど、さすが世界に誇れる日本製、しっかり作っています。

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鉄骨の裏側。
普通は全く見ることの出来ない部分です。

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解体ショーは終了です。


配らせて頂いた作業工程資料の中で解体作業の部分は、ほんの一部分です。
オーバーホールはこの次からが本領発揮です。
そうじ、部品解体、交換、組立、調整、、、どれも手を抜けないものです。
ここから先がうたまくらピアノ工房ならではの隠れた大切な作業がどんどん施されていきます。

1ヶ月半後には綺麗な音色を聴いていただける予定です。

● COMMENT ●

好奇心いっぱい!

今回のセミナーはどうしようかな…と直前まで思案していたのですが、やっぱり強行軍で参加した甲斐がありました。専門学校に行っても、こういうのは経験できないだろうし。
距離に負けるな好奇心!と言ったのはJR東海ですが、まさに新幹線で日帰り12時間の旅。
時々、荒木さんのBLOGに登場する秘密基地?にお邪魔できて良かったです。

「鉄骨の裏側。普通は全く見ることの出来ない部分です。」って、まるで月の裏側みたいですね。

Re: 好奇心いっぱい!

うさま
遠くから日帰りでありがとうございました。ピアノの持ち主の目の前でバラバラになるというさま、なかなかないことだとおります。次は完成したピアノを見ていただきたいと思います。


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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