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次のステージ - 2014.12.17 Wed

8月に問い合わせがありました。

ピアノの調律の会社にこのようなメールを失礼かと思いましたが・・・ 話を聞いて助言していただければと思い書かせていただきました、という始まりで。

「今から45年前古いピアノを譲りうけました。
黒いアップライトピアノでWAGNERと書かれていました。 
このピアノは母の家においてあったのですが、母が先日亡くなり家を出なければならず、ピアノをどうしようかと・・・ 誰もピアノを弾いていない状態だったので、長年調律もしていませんでした。
調律してからどなたかほしい方に渡そうと思い、話を進めていたところ、維持費と処分費がかかる、ワグナーのピアノ引き取りは有料でしかないということだったそうです。
ワグナーのピアノが一般的に知られてないこと、ペダルが2つなことが引き取れない理由のようですが、自分もあまりピアノについてほとんど知らないので・・仕方ありません。
自分たちが使わなくなったとはいえワグナーのピアノのこともよく知りもしないのに安易に処分して捨てることが・・・ なんだか嫌で。
誰か楽しんでこのピアノを使って下さる方がと思っていろいろ声をかけているのですが・・・それもなかなか難しいようです。
どういう方法が 自分にとっても ピアノにとってもいいのか・・・ 
お返事いただけたらありがたいです。」



その後にいろいろとやりとりをして、最終ピアノを老人ホームに譲り受けていただくことになりました、と連絡がありピアノを見に行く、調律に伺うことになりました。
20141214175547.jpg
昭和37年製造のピアノ、一度弦の交換などの修理をされていますが、昭和55年以降35年も調律をされていないので半音以上下がっていました。
この場合ピッチを上げると弦が切れる可能性もあるので、慎重に行わないといけません、しかしあまり時間もかけてられないので素早く丁寧に。

20141214175701.jpg
できて2年の老人ホームのホールに入っています。
ここで音楽とともに楽しい時間が訪れるのが見えてきました。

20141214150433.jpg
ピアノを譲った方から楽譜も届いており、年代を感じますが、この楽譜と「この楽譜はピアノを渡すとこに持って行きます、おまけ」という書き置きがありました。

20141214180838.jpg
全てのネジの緩み、調整を終え、35年という時間を飛び越えて新たに音を奏でてくれるようになりました。

ご依頼主に報告をするのに初めて電話でお話をすることになったのですが、ピアノの状態、楽譜の事、いろんな話をしていく中、何年も前からお付き合いのあるような感覚でした。
ピアノという楽器の仕事をしていても、心とのふれあいが大切だということをあらためて教えてもらったWAGNERピアノでした。

● COMMENT ●

橋渡し

あ、僕と同じ年に生まれた楽器!当時、相当に高価なものだったでしょうに…。
こうやって生き続けていられるピアノは幸せですね。荒木さん、お疲れ様でした。

Re: 橋渡し

うさまもこの1年お世話になりました。明日は癒やしにお越しください。お待ちしています。


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Author:arakipiano
32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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