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時代を語るピアノの響き セミナー終わりました2015.6.28 - 2015.07.01 Wed

先日、時代を語るピアノの響きコンサートとセミナー「タローネの世界」が終わりました。
関東、名古屋、関西とお越しいただきありがとうございました。
ピアノ工房にある選りすぐりの戦前のピアノが演奏されました。

うたまくらの特徴はそれぞれ別のピアノが時代で繋がっているということです。

製造番号が8881の大正13年のヤマハ。
このすぐ後にヤマハは世界に通用するピアノを作りたいと当時世界一と言われていたベヒシュタインの技術者を呼びます。

そのヤマハは戦後世界に通用するフルコンサートを作るべく、ピアニスト、ミケランジェリの調律師、ピアノ製作者タローネを呼びました。
そのタローネピアノでの演奏。

そのタローネが20代の時に研修に行ったベヒシュタイン。
創始者であるカール・ベヒシュタインが生きていた時代の燭台付きアップライトの演奏。

そのピアノが出来るまでの古楽器。

これらのピアノに合った歌枕の選曲でコンサートが繰り広げられていきました。

また、セミナーでは今回で3回目となるタローネのピアノを使ってのセミナー。
IMG_6832.jpg




タローネの生い立ちを中心に、彼の書いた本を使って話を進めていきました。
ピアノが発明されたのはイタリア。
そのイタリアを代表するピアノを作りたい。
しかし二度の戦争で思いはなかなか実現できません。

DSC03621.jpg


ようやく戦争が終わって最初のピアノを作ったのが彼が53歳(1948年)のとき。
71歳にしてフルコンサートグランドにたどり着きます。
並行してミケランジェリの調律も行って、76歳までコンサート調律を行います。

年齢は関係無いとは言えませんが、50歳を過ぎてどんどん意欲的になって行ったタローネを知り、セミナーを通じて自分を見つめ直した感じです。

DSC03615.jpg


参加者の調律師の方々、ピアノ愛好家の方、学生さん、いろんなジャンルの方々の反応が聞けたのも有意義でした。
次回は11月の予定です。

● COMMENT ●

よく見たらタイトルが「世界」

工房セミナーの「○○の秘密」シリーズでは、アクションを外したりして構造論の詳細に言及するのが恒例でしたが、今回は「タローネの世界」と言うことで、タローネの歴史を紐解く切り口でした。さすがに翌日の演奏もあるし、何よりお目付けが効いているし、いじくるのは問題ですよね(笑)
しかし、タローネ氏は凄い方です。たとえば、荒木さんが、これからうたまくら.ブランドでピアノを作るようなもの!イタリア人らしい情熱でしょうか。

次回のセミナーも楽しみです。

Re: よく見たらタイトルが「世界」

うさま 情熱は素晴らしいですね。その情熱を実行するところが、一般人ができないところです。ますます、魅力的なピアノになりました。
また次回もお楽しみ!


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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