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YAMAHA C3Bオーバーホール Vol.3 - 2015.09.30 Wed

アクション関係の作業に取り掛かっています。
P9280105.jpg
ハンマーの加工が終わり、接着に入っていきます。
写真は接着が終わったものです。
ハンマーは消耗部品でもあるので将来的に交換する可能性のあるものです。
その時に作業がしやすいように膠(ニカワ)で接着します。
また音響的にもタッチ的にも上品な仕上がりになります。




ハンマーを接着する前にハンマーシャンクをセッティングします。
P9100080.jpg
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シャンクを硬いところで叩いて、音程順に並べていきます。
特に高音は弦の音と打撃音がそろっていないところがあると目立ちます。

P9220096.jpg
シャンクは動きがまっすぐになるように取り付けます。

P9220097.jpg
各セクション両端にオリジナルハンマーから基準を作ります。

P9220099.jpg
ボンドと違ってニカワの硬化は早いので正確に確実に一気に取り付けていきます。

P9280103.jpg
接着し終わったシャンクの余計な部分を切り落とします。

P9280105.jpg
ハンマー付け完成です。

P9070075.jpg

ダンパーはフェルトの経年変化によって硬化し、止音の時にジンという雑音がなります。
そのために新しい柔らかいフェルトに交換します。
今のピアノの接着剤は化学系のものになっているため、剥がしたりしても綺麗に剥がすのが難しいので、薬品を使ったり、削り取ったりしないといけません。

このピアノは膠(ニカワ)で接着していた時代のものなので、綺麗に剥がれ、綺麗に貼り直すことができます。
修理がある前提に作られているヴァイオリンなどは必ずニカワで接着しています。
P9180081.jpg
ニカワを使って新しいダンパーフェルトを接着します。

鍵盤関係
P9190091.jpg
黒檀に交換

P9190092.jpg
ニカワで接着

P9200095.jpg
完成

アクション関係の交換作業はまだ続きます。

● COMMENT ●

接着

元より、ハンマーの穴とハンマーシャンクは、隙間なくきっちりはまっているので、接着剤の違いの影響は少ないのかなと思いきや、石の板をたたいてみると、これがまた(誰でも違いが分かる位に)凄く差があるんですよね!

Re: 接着

うさま 一つ訂正。
<ハンマーの穴とハンマーシャンクは、隙間なくきっちりはまっているので
ハンマーとシャンクの間は接着剤が入る隙間があります。あえて隙間(0.1〜0.2mm)を作って、穴あけ時の角度などの誤差を接着時にもうちょっと傾けるなどまわりと揃うように余白がないといけません。
その隙間の接着剤がハンマーとシャンクとをつなぐものになるので、質が問われ、打撃音にも影響が出るわけです。今度実践しましょう!

Re: 接着

その0.1~0.2mmの微妙な隙間の接着剤の硬さが利いてくるのですね。なるほどです!

Re: Re: 接着

うさま 優秀でございます。打撃音の違いのセミナーを考えてみようかしらん。

Re: Re: 接着

もしかして秋の工房セミナーのテーマはそれですかっ!

前のセミナーでベヒシュタインの工場での製造工程の映像を見せて頂きましたが、
ハンマーの接着のときにハンマーの穴だけにニカワを縫ってくるくるっと回して
取り付けていましたね。もしかしたら、ハンマーシャンクの方かも…記憶が曖昧。
どちらにしても片側だけでした。
接着は“両面接着”が原則なので、ハンマーの穴とハンマーシャンクの両方が
完全にニカワで濡れた状態じゃないといけないんですが…その点、荒木さんの作業は
原則に則っていらっしゃいました。(細かいとこ見ています)

Re: Re: Re: 接着

うさま その方向で考えています。どうですか?国産のボンドで付けたハンマー、ニカワ付けハンマーなど比べてみようかと思います。ハンマーの木材種類でも変わるので難しいですが。

Re: Re: Re: 接着

面白いと思います!
同じ音をハンマーを変えて間を開けずに相互に叩いて比較したいところですが、
それは構造上難しいですよね。
接着剤の違いは、鍵盤を押し下げたときのハンマーの初速には依存しないので、
違いがあるとすれば、弦にハンマーが当たったときに国産ボンド(合成樹脂)だと
緩衝材として働く、つまり、音を弱めてしまうのかも知れません。
セミナーでは色々教えてください!

Re: Re: Re: Re: 接着

うさま 問題はどのピアノを使うかです。とにかく検討します!


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32年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
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