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マイク - 2016.02.10 Wed

ピアノの録音が続いています。
ピアノの音を録る、これはなかなか難しいことです。

音域が広い、ダイナミックレンジが広い、鍵盤などの機械の音がする、弦をたたく音がする、ペダルの音がする、残響が多い。

弦楽器で打楽器でもあるピアノはどういう用途で音を使うかで録音が大きく変わってきます。
一般的には演奏されるピアノを遠くのマイクで拾う、弦に近いマイクで拾うということをしてピアノの音を再現しています。
ソロの録音であれば部屋(ホール)の大きさによる残響やマイクの位置決めで大きく変わります。
マイクの種類にこだわってしまえば好みの問題になるので、この場では避けます。

伴奏の用途では、他の楽器の立ち位置なども影響してきます。
音が混じってよいかどうか、その楽器の音までもピアノが拾って共鳴してしまうので、難しいのです。






写真の様にレコーディングなどではピアノの弦の近くにマイクを立て、各音域を録ります。
そしてホールの上の空間でも拾います。

単純な音源としての録音ができるマイク、響板の振動を直接拾うマイクがあります。


空気を通さず木の振動が直接マイクに入ってきます。
これはピアノの素の音が録れて、スピーカーから聴こえてくるのがスピーカーのコーン紙がピアノの響板になったようなものです。
演奏会の録音には合わないかもしれませんが、音源としてのとらえ方だと、ここまでピュアな音源は無いと思います。



国産、外国産のマイクもこの考えで作られているものがあります。

これから歌枕の春の公演に向けて音源作りのピアノ、フォルテピアノ、クラヴィコードの録音が続きます。

● COMMENT ●

録音は難しい

何度かレコーディングしましたが、録音現場で好感触でも完成したCDを聞くといつも音の陳腐さにガッカリしてショックに感じます。空間の空気を通して感じる響きをそのままマイクで拾うのが難しいのか、それ以前に調律が下手くそなのか・・・。録音マイクは調律の欠点を見事に拾って教えてくれます。

Re: 録音は難しい

べっちさま
生の音が何よりの本物です。そして録音した音源を編集する技術者の好みと聴くスピーカーで音が全く変わってしまいますから何が正解かわかりませんね。


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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