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スタインウェイの修理 - 2017.03.30 Thu

30年ほど経ったスタインウェイ。
途中、留学されていた時代にご自宅での管理が行き届かなく、かなりの湿気を帯びてしまいました。

弦は錆び、ハンマーはふやけ、スタインウェイの中で一番人気のあるB型の鳴りの良さ、バランスの良さの面影が無くなってしまっています。

帰国されて、よく弾くようになられてからは断線も多く、そろそろオーバーホールが必要な状況になったのでご案内しました。





チューニングピンもこの通り錆がひどい状態です。


弦を外します。


チューニングピンを外してみると、ゼブラ状に錆びています。
ピン板に埋まっているところで、板と板の接着のところが錆びているようです。
湿気によって接着剤まで影響したと考えられます。


鉄骨を外します。


鉄骨を下ろして塗装します。




鉄骨の裏側の弦が当たる部分も食い込んで断線の原因となっています。

分解すればするほどスタインウェイの秘密が見え、現代のピアノの基準となっている理由がわかります。

これから綺麗にして組み上げていきます。

● COMMENT ●

シマウマ

ピアノの中に色々な動物が隠れているのは、荒木さんの子供向けのセミナーでよく出てくる話題ですが、まさかシマウマまで?(笑)
ピン板は、45度ずらしの9枚ものの積層板だと思いましたが、チューニングピンを視ると、特定の向きのところだけ強く錆びているような感じですが。色々、不思議なことがありますね。

Re: シマウマ

うさま
このチューニングピンの錆の症状は初めてでした。板の張り合わせの接着剤(ニカワ)だと思われます。ほんとシマウマみたいで面白いです!


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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