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若い技術者への義務 - 2017.04.20 Thu

うたまくらピアノ工房での作業、取り組みが若手技術者から注目を浴びています。

多岐にわたる作業内容、作業のクオリティー、そしてお客様への対応が、一般的なピアノ販売店には無いものです。
ピアノの金額の差はあれど、どのピアノに対しても同じ姿勢で仕事に取り組んでいます。
若手の技術者は勉強の場を探しています。
情報化社会になった今、技術的なものの情報も飛び交っています。
文章、写真、動画などで得ることはできますが、体験することとは別物です。




今日も関東方面の初めての方からのお問い合わせをいただき、その電話対応をしていました。
ピアノの大小で何が違うのか、黒と木目の違い、硬い音と柔らかい音の説明、年代によってのピアノの良し悪しなどをいろんなものに例えて話しをしたところ、その説明が非常にわかりやすく勉強になったとのこと。
自分の中では当たり前のことが若手技術者にとっては教材のようになっていたということが、逆に新鮮でした。
技術面でも、日常行っている技術内容も本当は特別なことなんだと、感じています。

子どもにピアノを習わせて、いつまで続くかわからないものに対して、高額なピアノを買わない時代です。
昔はピアノかオルガンの時代には親が月賦までして購入してくれた、と言う話をよく聞きました。
うたまくらピアノ工房へのご依頼には、こういうピアノの大切さをわかっていらっしゃる方が多いです。
そのお客様への対応も、心がわかった技術者でないと通じるものが生まれません。
技術者は技術だけでは成り立ちません。
30年以上の経験というものはそれ自身が財産であり、若手技術者へのお手本となっていれば嬉しい限りです。

良い響きの楽器を触っていると、それが基準となり技術の幅が生まれます。
それを活かせる場にいないと、いざという時に手は動きません。

良い技術を学ぶ、良いピアノで自分のピアノに対する基準を上げる、それに関連するお客様への対応を学べる場として、伝えていかなければいけないことが山ほどあります。
これからの時代になくてはならない工房にするため伝えていく義務があるということを、新しい春に決意しました。

● COMMENT ●

蓄積

よい楽器の秘密を解き明かすには、それが作られた以上ぬ知見が必要かも知れません。うたまくらピアノ工房には、そんな技が蓄積されていて自在に駆使し、形にしているところが凄いです。魔法使いの末裔が、まだ生きているような…。

伝えて下さい!

私も毎日毎日ピアノの調律を繰り返す日々で(Y社の)新品ピアノに触れる事も多いのですが、うたまくら工房で修理されたピアノは、1音聴いただけでも少し触れただけでも「何かが違う!」と瞬発的に感じます。自分では「これで良い」と思っていても実は出来ていない・気付いていない事もありますし、少しアドバイスを与えられた事によって「なるほど!」と視界が開ける事もあります。もう若手ではないかも知れませんが、まだまだ教えてもらいたいことが沢山あります。

Re: 蓄積

うさま
ありがとうございます。今までの蓄積を次の世代につなげていきたいと思います。元気で時間のあるうちに。

Re: 伝えて下さい!

べっちさん
もう若手では無いですよ!いろんな状態といろんなシチュエーションの積み上げを是非次の世代に。また工房に来てください。


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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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