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アグラフ折れ交換修理 - 2019.01.29 Tue

スタインウェイのアグラフ折れ交換修理を行いました。
数日前に同じ曲を何回も何回も強打しての練習をしていたら急に音が出なくなりました!
と連絡がありました。
音が出なくなる症状というのはいろいろあるので状況がわかるように写真を送っていただきました。



その写真を見ると、なんと信じられない状態になっていました。
アグラフが折れて弦が持ち上がり、ダンパーもそれに持っていかれ上の方に位置していました。
アグラフは真鍮でできていて、鉄骨にねじ込まれています。
アグラフに弦が通る穴が空いていて弦の左右、高さの位置を決めています。
それが宙ぶらりんになっていました。





こういう状況になる理由は製造の段階で締めすぎるとネジが切れやすくなります。
金属疲労もあるでしょう。
昔のアメリカ製は荒い作りなのでよく見ました。



現地修理で行いますが、切れて鉄骨に埋まっているアグラフ部品を取り除くのが大変です。
埋まっているためネジ部分を回す手段がありません。
ドリルでネジ部分に穴を開けマイナスドライバーを打ち込み回して取ります。







新しいアグラフを取り付け巻線もそのまま使います。





巻線をチューニングピンに巻くときはチューニングピンの穴に入っている弦の部分を予め切り取っておきます。
そのままだと新たに巻くときに折れてしまう可能性があるためです。
音の狂いはすでに弦が伸びているので少なくすみます。



調律を行って修理を終えました。
まだまだ長く使っていただきたいピアノです。

● COMMENT ●

弦の巻きの部分

チューニングピンの穴に入っている弦の部分を切り取り、巻線をそのまま使うと言うことは、チューニングピンの半周は弦が短くなりますが、それは弦を巻いてある余長でカバーできるという理解でよいですよね。

Re: アグラフ折れ交換修理

うさま まさにその通りです。半周短くても大丈夫です。


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Author:arakipiano
35年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。

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