YAMAHA S.C. - 2019.08.22 Thu
YAMAHA SCというモデル。
このピアノは1966年製のもので、フルコンサートグランド275cmとセミコン227cmの間に位置する250cmという今ではどのメーカーも採用していない大きさのピアノです。

稀に古くからあるホールなどに設置してることがあり、仕事をしたことがありますが、かなり大きく重いため個人で持たれるというのはなかなかありません。
今回ピアノの調子が悪く今の状態をなんとかしてほしいということで、修理のご依頼がありました。
この機種はYAMAHAの技術者でも知らない方も多く珍しいピアノで、直すノウハウがないのもうなずけます。
ましてや今回は修理の修理のためにオリジナルの寸法が殆ど分からない状態の修理でした。
この時代ヤマハはピアノ製作の接着剤としてニカワを使用していました。
いろんな部品がニカワで接着されています。
このピアノの良さを引き出すためにも交換接着部品はニカワを使用しました。
ニカワの最大の特徴「修理ができる接着」です。
消耗部のクロス、フェルト、そしてハンマーなどはこれから先も交換する部品なのでニカワでの接着です。
ハンマーの弦に対する角度も、付いていたハンマーの弦溝を測って決めていき、本体に入れると綺麗に収まりました。
ダンパーの構造も現行機種とは大きく違っています。
最終的に現地の本体に合わせて調整していきました。

柔らかく、でも煌びやかな芯のある音色にはこの楽器のクオリティーが見えました。
古いピアノでありながら新しく再生することによって、より数段高いピアノになって蘇りました。
12時間近くかけての調整後、試弾していただき、「生まれ変わったピアノ」を堪能していただきました。
それにしても大きいピアノです。

このピアノは1966年製のもので、フルコンサートグランド275cmとセミコン227cmの間に位置する250cmという今ではどのメーカーも採用していない大きさのピアノです。

稀に古くからあるホールなどに設置してることがあり、仕事をしたことがありますが、かなり大きく重いため個人で持たれるというのはなかなかありません。
今回ピアノの調子が悪く今の状態をなんとかしてほしいということで、修理のご依頼がありました。
この機種はYAMAHAの技術者でも知らない方も多く珍しいピアノで、直すノウハウがないのもうなずけます。
ましてや今回は修理の修理のためにオリジナルの寸法が殆ど分からない状態の修理でした。
この時代ヤマハはピアノ製作の接着剤としてニカワを使用していました。
いろんな部品がニカワで接着されています。
このピアノの良さを引き出すためにも交換接着部品はニカワを使用しました。
ニカワの最大の特徴「修理ができる接着」です。
消耗部のクロス、フェルト、そしてハンマーなどはこれから先も交換する部品なのでニカワでの接着です。
ハンマーの弦に対する角度も、付いていたハンマーの弦溝を測って決めていき、本体に入れると綺麗に収まりました。
ダンパーの構造も現行機種とは大きく違っています。
最終的に現地の本体に合わせて調整していきました。

柔らかく、でも煌びやかな芯のある音色にはこの楽器のクオリティーが見えました。
古いピアノでありながら新しく再生することによって、より数段高いピアノになって蘇りました。
12時間近くかけての調整後、試弾していただき、「生まれ変わったピアノ」を堪能していただきました。
それにしても大きいピアノです。

● COMMENT ●
修理技術には
メーカーには図面はあるのでしょうがそれに触れるのは厳しく、現物から設計を読み取るリバースエンジニアリングの力量が必要になりますね。どれだけの多メーカー、多機種のピアノを見てきたかの経験則の総合力ですね!
Re: YAMAHA S.C.
うさま
本当にそうだと思います。いろんなピアノを見て触ってきてその流れも知っての修理なので、今までの経験が役立っています。
本当にそうだと思います。いろんなピアノを見て触ってきてその流れも知っての修理なので、今までの経験が役立っています。
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