左手のピアニスト - 2021.06.24 Thu
この1週間で3人の左手のピアニストを見る事になります。
それはたまたまで、なんの繋がりも無いのですが、ご縁なのでしょうか私の中では繋がっています。
先日調律に伺った方が音大大学院生君で1年前からジストニアにかかって利き手の右手に運動障害が起きてしまいました。
初めはその原因がピアノの鍵盤の重さや長さかもということで大きいピアノに買い替えたりしましたが、ジストニアとわかってから次の段階に気持ちを切り替えたとのこと。
しかし、今まで弾けていたフレーズがつまずく、弾けない、弾きたく無い、気力が出ないと言う悪循環。
発症してから3ヶ月の頃に会った時、このことを始めて聞き気丈に振る舞っているのが痛々しくもありました。
そして9ヶ月が過ぎ、調律の依頼で伺った彼からは意外な言葉を聞かされました。
「ピアノを諦め就活をしていたんです。でもやる気ないどん底の状態で、仕事が見つかるわけもなく、周りの真剣に仕事を探している同世代の人たちと比べるとダメで腐っていました。」
自分の夢を諦めなければいけない状況からどうやって這い上がって来れたのか?
「左手のピアニストになる。それで留学をする!って思えたんです。ドイツには音楽大学と診療が一緒になっているのを知り、そこを目指すことを決めました。親も含め先生や周りの人からの励ましがあったからこそ立ち直れました。」
一年後を目指して動き出した彼。
「左手だけで弾くというのは両手で弾く時以上の体力が必要なんです。両手の力配分を半分半分で片手になったらその2倍、ではなくそれ以上の負担が左手にかかり、ペダルも全く違うものになるんです。体力をつけて、試験に合格できるよう頑張ります。」
「そうか、そこまで超えてこられたのは凄いね。今週実は左手で弾くコンサートの仕事を2つやるよ。同じ病気を公表してコンサート活動をされている智内威雄さんの調律を昨日やって、」
「えっ智内さんですか!目標です!」
「そして館野泉さん。コンチェルトやるよ。〇〇君はこの2人に挟まれてるよ。私の中で!」
「光栄です、頑張ります。」
次の目標ができて前向きになれる、そこにピアノがある。
また誇らしい仕事だと思える出来事でした。
それはたまたまで、なんの繋がりも無いのですが、ご縁なのでしょうか私の中では繋がっています。
先日調律に伺った方が音大大学院生君で1年前からジストニアにかかって利き手の右手に運動障害が起きてしまいました。
初めはその原因がピアノの鍵盤の重さや長さかもということで大きいピアノに買い替えたりしましたが、ジストニアとわかってから次の段階に気持ちを切り替えたとのこと。
しかし、今まで弾けていたフレーズがつまずく、弾けない、弾きたく無い、気力が出ないと言う悪循環。

発症してから3ヶ月の頃に会った時、このことを始めて聞き気丈に振る舞っているのが痛々しくもありました。
そして9ヶ月が過ぎ、調律の依頼で伺った彼からは意外な言葉を聞かされました。
「ピアノを諦め就活をしていたんです。でもやる気ないどん底の状態で、仕事が見つかるわけもなく、周りの真剣に仕事を探している同世代の人たちと比べるとダメで腐っていました。」
自分の夢を諦めなければいけない状況からどうやって這い上がって来れたのか?
「左手のピアニストになる。それで留学をする!って思えたんです。ドイツには音楽大学と診療が一緒になっているのを知り、そこを目指すことを決めました。親も含め先生や周りの人からの励ましがあったからこそ立ち直れました。」
一年後を目指して動き出した彼。
「左手だけで弾くというのは両手で弾く時以上の体力が必要なんです。両手の力配分を半分半分で片手になったらその2倍、ではなくそれ以上の負担が左手にかかり、ペダルも全く違うものになるんです。体力をつけて、試験に合格できるよう頑張ります。」
「そうか、そこまで超えてこられたのは凄いね。今週実は左手で弾くコンサートの仕事を2つやるよ。同じ病気を公表してコンサート活動をされている智内威雄さんの調律を昨日やって、」
「えっ智内さんですか!目標です!」
「そして館野泉さん。コンチェルトやるよ。〇〇君はこの2人に挟まれてるよ。私の中で!」
「光栄です、頑張ります。」
次の目標ができて前向きになれる、そこにピアノがある。
また誇らしい仕事だと思える出来事でした。
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