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響板剥がれ修理 - 2021.07.29 Thu

オーバーホールをしているYAMAHAのグランドピアノの響板がうち回しの部分ではがれていました。
たまたま見つけた症例で響板の響きを確かめるのに響板をゲンコツで強く叩いたときにボーンボーンと鳴るところが、ベンベンと木と木が当たる音が聞こえました。
まさか響棒剥がれがあるのか?と見てみるとそれはそれで3箇所も剥がれていてびっくり。

そこを押さえてもベンベンは直りません。
よくよく見るとうち回し部分の剥がれだとわかりました。




この微妙な隙間がどんどん広がっていきます。
ある技術者の情報では剥がれが広がり続けるため常にダンパーの位置がずれて止音不良が起きていた、とのことです。



このように接着剤を流し込んで圧着をしました。



同じ接着剤なのでしょうか、響棒も剥がれていたのでここも圧着をしました。


30~40年経ったピアノ、多分世の中に出回っている中で一番多く作られていた時代のものです。こういう症例が常にあるという事を思ってオーバーホールの時だけではなく直せるように準備をしています。

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Author:arakipiano
38年ピアノ技術者として世界中のピアノを見てきました。
ピアノがピアノだけで終わらない、人とのかかわりの中で、心に残るいろんな出会いをご紹介していきたいと思います。
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